ゲームのタイトルを商標登録する手順|特許庁への出願の流れ・区分・費用
商標登録は、特許庁へ出願し、審査の結果が登録査定となったあとに、一定期間内に登録料を納付すると、商標権が発生する流れです。出願料は3,400円+(区分数×8,600円)、登録料は区分数×32,900円です。
商標登録までの流れ
商品やサービスに付ける「マーク」や「ネーミング」を財産として守る知的財産権が、「商標権」です。商標という言葉の意味は、商標とはにあります。
ゲームのタイトルやロゴを商標として登録するまでの段を、手続きの順に並べると次のとおりです。
- 出願の前に、他人が既に同一・類似の商標を登録していないかを調べます。
- 商標を使用する商品またはサービス(指定商品・指定役務)と、その区分を決めます。
- 特許庁へ出願します。書類で出願する方法と、インターネットを用いて出願する方法があります。
- 特許庁が審査します。登録できない理由が発見された場合は、拒絶理由が通知されます。
- 登録査定となった場合は、その後、一定期間内に登録料を納付します。納付すると、商標登録原簿に設定の登録がなされ、商標権が発生します。
先に同じ・似た商標を調べる
他人が既に同一・類似の商標(マークが類似し、かつ、商品・役務が類似するもの)を登録している場合には、登録を受けることができないだけでなく、無断で使うと商標権の侵害となる可能性もあります。
他人の登録商標は、特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)の「商標検索」の機能で調べられます。
- 「称呼(類似検索)」の検索項目を使うと、称呼(読み方)が類似する可能性がある商標を広く検索できます。
- 「商標(検索用)」の検索項目を使うと、入力された文字を含む商標を検索できます。ひらがな・カタカナなどは別の文字とされます。たとえば「パテマル」(架空の例)と検索すると、カタカナの「パテマル」の商標のみがヒットし、「ぱてまる」や「PATEMARU」などはヒットしません。
- 「?」を使用することで、前方・後方・中間一致の検索ができ、幅広く検索できます。
- 複数の検索項目を組み合わせて検索することもできます。
検索の仕方によっては網羅的に検索ができていない可能性があります。また、情報の反映までにタイムラグが生じることがあります。
区分を選ぶ
商標登録出願では、「商標登録を受けようとする商標」とともに、その商標を使用する「商品」または「サービス」を指定して、商標登録願に記載します。商標法では、サービスのことを「役務(えきむ)」といい、指定した商品を「指定商品」、指定した役務を「指定役務」といいます。この指定商品・指定役務によって、権利の範囲が決まります。
指定商品・指定役務を記載するときは、あわせて「区分」も記載する必要があります。商品・役務の「区分」は、類似関係を定めたものではありません。
指定商品・指定役務は、正しい区分のもとで、内容が明確である表示を記載する必要があります。不明確な場合などは、拒絶理由の対象となります。J-PlatPat の「商品・役務名検索」の機能では、指定商品・指定役務の表示として特許庁で採択可能な表示や類似群コードなどを検索できます。
出願料と登録料は、区分数を使って計算します。区分数は、指定商品・指定役務が第1類から第45類までのいくつの区分にまたがっているかを数えたものです。計算の式と例は、後ろの「出願料・登録料と存続期間」の節にあります。
出願のしかた
同一または類似の商標の出願があった場合は、その商標を先に使用していたか否かにかかわらず、先に出願した者に登録を認める先願主義が採用されています。
出願の方法には、書類で出願する方法と、インターネットを用いて出願する方法があります。
書類で出願する
- 商標登録願の様式をダウンロードし、J-PlatPat と商標登録出願書類の書き方ガイドを参照しながら、商標登録願を作成します。インキがにじまず文字が透き通らないA4版(縦長)の白紙に印刷します。様式を印刷した後に手書きすることも可能で、その際には、文字は黒色で明瞭にかつ容易に消すことができないようにします。
- 集配郵便局などで特許印紙を購入して、指定の箇所に貼り付けます。特許庁に直接提出する場合は、特許庁内で購入することもできます。※収入印紙では手続きできません。
- 特許庁に提出します。直接持参する場合は、特許庁1階の出願受付へ提出します。受付時間は、平日の9時から17時までで、土曜日、日曜日、祝日、年末年始(12月29日から翌年の1月3日まで)は閉庁です。郵送する場合は、宛名面(表面)の余白に「商標登録願 在中」と記載して、書留・簡易書留郵便・特定記録郵便で提出します。
- 書面で提出した場合は、出願日から数週間後に送付される払込用紙を用いて、電子化手数料として2,400円+(800円×書面のページ数)を納付します。
インターネットを用いて出願する
インターネット出願は、インターネット回線を利用し、電子証明書と専用のソフトウェア(インターネット出願ソフト)を用いて、自宅や社内のパソコンから特許庁へ特許などの出願や、特許庁から書類などの受け取りをオンラインで行うサービスです。
出願内容は、原則として出願日から2、3週間程度経過後に、一般に公開されます(出願公開)。
出願の仕方についての相談は、工業所有権情報・研修館の公報閲覧・相談部の相談担当が受け付けています(電話:03-3581-1101、内線2121~2123)。個別の出願の可否や区分の選び方は、このページでは扱いません。
審査と拒絶理由通知
商標登録出願がなされると、特許庁は、出願された商標が登録することができるものかどうかを審査します。審査を通過したもの(登録できない理由がなかったもの)のみが、商標登録を受けることができます。
登録することができない商標には、たとえば次のようなものがあります。
- 自己の商品・役務と、他人の商品・役務とを区別することができないもの(たとえば、単に商品の産地、販売地、品質のみを表示する商標)
- 公益に反する商標(たとえば、国旗と同一または類似の商標や、公序良俗を害するおそれがある商標)
- 他人の商標と紛らわしい商標(他人の登録商標と同一または類似の商標であって、商標を使用する商品・役務が同一または類似であるもの)
他人の商標と紛らわしいものかの判断では、商標同士の類否と、商品・役務同士の類否の両方をみます。商標の類否判断では、基本的に商標の外観(見た目)、称呼(呼び方)、観念(意味合い)のそれぞれの要素を総合的に判断します。
登録できない理由が発見された場合は、拒絶理由が通知されます。出願人は、意見を述べたり(意見書の提出)、指定商品・指定役務を補正したり(手続補正書の提出)することで、拒絶理由を解消できることがあります。
出願料・登録料と存続期間
商標の出願料と登録料の計算の式は、次のとおりです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 商標登録出願(出願料) | 3,400円+(区分数×8,600円) |
| 商標登録料 | 区分数×32,900円 |
| 商標登録料の分納額(前期・後期支払分) | 区分数×17,200円 |
| 更新登録申請 | 区分数×43,600円 |
| 更新登録申請の分納額(前期・後期支払分) | 区分数×22,800円 |
商標登録料の分納で、前期分の設定登録料の納付日または納付期限が令和4年(2022年)3月31日以前である場合の後期分には、旧料金(区分数×16,400円)が適用されます。更新登録申請の分納で、前期分の更新登録料の納付日または納付期限が令和4年(2022年)3月31日以前である場合の後期分には、旧料金(区分数×22,600円)が適用されます。
区分数の数え方の例として、「自動車並びにその部品及び附属品」は第12類に、「自動車の修理又は整備」は第37類に分類されています。これらを指定商品・指定役務とする場合は、第12類と第37類の2区分になります。出願料は3,400円+(8,600円×2区分)=20,600円、登録料は32,900円×2区分=65,800円です。
書面で提出した場合の電子化手数料は、2,400円+(800円×書面のページ数)です。
商標権の存続期間は、設定登録の日から10年で終了します。必要な場合には、存続期間の更新登録の申請によって、10年の存続期間を何度でも更新することができます。商標権は日本全国に効力が及ぶ権利で、外国には及びません。
情報源
- 特許庁 — 商標制度の概要https://www.jpo.go.jp/system/trademark/gaiyo/seidogaiyo/chizai08.html確認日 2026-10-19
- 特許庁 — 初めてだったらここを読む~商標出願のいろは~https://www.jpo.go.jp/system/basic/trademark/index.html確認日 2026-10-19
- 特許庁 — 産業財産権関係料金一覧https://www.jpo.go.jp/system/process/tesuryo/hyou.html確認日 2026-10-19