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レベル:実践

開発中の画面やアイデアはどこまで公開する?(AIで真似される不安)

公開 2026-10-20更新 2026-10-20itch.io(開発者向け)

X・YouTube・itch.io・Steam の規約が投稿した画面・動画・文の使い方をどう書いているかと、AI の学習に使う設定・使わせる設定の有無、文化庁の資料が AI の学習と著作権について示している考え方を、投稿先ごとに分けて並べます。

このページの目次
  1. X の利用規約とプライバシーポリシー
  2. YouTube の「第三者の企業によるトレーニング」の設定
  3. itch.io の利用規約
  4. Steam の利用規約
  5. 文化庁「AIと著作権に関する考え方について」
  6. ほかの手引きとの関係
  7. 各社の問い合わせ先と相談の種類
  8. 情報源

X の利用規約とプライバシーポリシー

X の利用規約には、投稿したコンテンツの権利を扱う条項があります。利用規約は、EU・EFTA 加盟国・英国の外に住む人(米国に住む人を含む)向けの版と、EU・EFTA 加盟国・英国に住む人向けの版に分かれています。

どちらの版でも、サービス上またはサービスを通じて投稿・入力・作成・生成、または表示したコンテンツ(その中で参照されているものを含みます)の権利は、投稿した人が保持します。

コンテンツを投稿・入力・作成・生成、または表示することで、X に、世界的で、非独占的で、ライセンス料なしの使用許諾(サブライセンスの権利つき)を与えます。この使用許諾は、コンテンツを使用・コピー・複製・処理・翻案・変更・公開・送信・表示・アップロード・ダウンロード・配布する権利で、現在知られているか今後開発されるかを問わず、あらゆる媒体または配信方法で、いかなる目的でも使えます。これらの権利には、たとえばキュレーション・変換・翻訳が含まれます。この使用許諾によって、X はコンテンツを世界中に向けて利用できるようにでき、ほかの人にも同じことをさせられます。

この使用許諾には、X が次のことをする権利が含まれます。

  • 提供したテキストなどの情報を分析し、サービスを提供・宣伝・改善すること。たとえば、X の機械学習と人工知能のモデル(生成型かその他の型かを問いません)での利用と、そのモデルの学習があります。
  • サービスに投稿されたコンテンツを、ほかの企業・組織または個人が利用できるようにすること。たとえば、サービスの改善や、そのコンテンツのほかの媒体とサービスでのシンジケーション・放送・配布・再投稿・宣伝または公開があり、そのコンテンツの利用についての X の利用条件に従います。

EU・EFTA 加盟国・英国に住む人の使用許諾には、テキストなどの情報を分析してサービスを改善する権利が含まれ、サービスの提供・宣伝・改善の例に、機械学習と人工知能のモデルでの利用と学習があります。機能を使ってコンテンツの配信を限定したコミュニティに限ると選んだ場合、X はその選択を尊重します。

X やほかの企業・組織または個人によるこれらの追加の利用では、サービスを通じて提出・投稿・送信、またはその他の方法で利用できるようにしたコンテンツについて、ユーザーに報酬は支払われません。ユーザーによるサービスの利用が、コンテンツと権利の付与に対する十分な報酬だと、ここで合意されます。

X は、収集した情報と公開されている情報を、プライバシーポリシーに示された目的のために、機械学習か人工知能のモデルの学習を助けるのに使うことがあります。

設定によって、またはデータを共有すると決めた場合に、X は情報を第三者と共有または開示することがあります。オプトアウトしないと、場合によっては、情報を受け取った側が、X のプライバシーポリシーに示された目的に加えて自らの独自の目的にその情報を使うことがあり、たとえば、生成型かその他の型かを問わず人工知能のモデルの学習があります。

X は、API と埋め込みなどの技術で、公開されている X の情報を、ウェブサイト・アプリなどが利用できるようにしています。たとえば、ニュースサイトでの投稿の表示、または X 上で人々が言っていることの分析があります。

YouTube の「第三者の企業によるトレーニング」の設定

YouTube には、第三者の企業によるトレーニングの設定があります。クリエイターと権利所有者は、AI モデルを構築している第三者の企業に、自分の YouTube 動画を AI モデルのトレーニングに使用することを許可できます。許可するには、第三者の企業によるトレーニングの設定をオンにして、使用を許可する企業を選択します。

デフォルトでは、第三者の企業によるトレーニングの設定はオフになっています。

コンテンツが第三者の企業によるトレーニングの対象となるのは、次の条件を満たしている場合です。

  • 該当する動画の権利所有者が、第三者の企業によるトレーニングを許可している。
  • 動画のプライバシー設定が「公開」になっている。
  • 動画が YouTube の利用規約とコミュニティ ガイドラインに準拠している。

設定をオンにすると、許可する第三者の企業をリストから選択するか、すべての第三者の企業に使用を許可します。選択した第三者の企業には、構築中の AI モデルのトレーニングを目的としてコンテンツを使用することを許可します。「すべての第三者の企業」を選ぶと、リストにない企業を含むすべての第三者の企業が許可されます。現在リストされているすべての企業を許可し、それ以外の企業を許可しない場合は、「選択した企業のみ」のオプションを選んでリスト内から各企業を選定します。

YouTube Studio を使用しているクリエイターの場合、コンテンツには、チャンネルにアップロードされた対象となる動画がすべて含まれます。チャンネル所有者は、YouTube Studio の「チャンネル設定」で、第三者の企業によるトレーニングの設定をいつでも表示または変更できます。YouTube Studio コンテンツ マネージャーを使用している権利所有者の場合、コンテンツには、申し立てが行われた対象となるすべての動画と、リンクされたチャンネル内の動画が含まれます。管理者は、YouTube Studio コンテンツ マネージャーの「設定」ページで、同じ設定をいつでも表示または変更できます。

設定はいつでもオンまたはオフに切り替えることができ、許可する第三者の企業を変更することもできます。変更が一般公開されているインターフェース(YouTube Data API)に反映されるまでに、最大で7日ほどかかることがあります。動画のトレーニング権限のステータスは、YouTube Data API で動画 ID ごとに確認できます。

あなたと該当するすべての権利所有者が第三者の企業にコンテンツの使用を許可している場合、YouTube は動画をその企業と共有することがあります。第三者の企業によるコンテンツの使用を許可していても、実際には使用されない場合もあります。第三者の企業は YouTube / Google とは別の企業であるため、最終的な判断は第三者の企業に委ねられます。

現在、YouTube は第三者の企業とクリエイターまたはその他の権利所有者の間での支払いをサポートしていません。

不正なダウンロードやスクレイピングなど、コンテンツの不正使用は、YouTube の利用規約で禁止されています。

itch.io の利用規約

itch.io に投稿したコンテンツの所有権は、パブリッシャーが保持します。パブリッシャーはコンテンツをサービスに投稿することで、運営会社(Company)に、世界的・非独占的・ライセンス料なし・サブライセンス可能・譲渡可能な使用許諾を与えます。この使用許諾は、サービスに関連して、コンテンツを使用・複製・配布・二次的著作物の作成・表示・上演する権利で、宣伝や、あらゆる媒体形式での再配布を含み、これらに限りません。コンテンツをサービスから削除すると、この使用許諾は、削除から商業上合理的な時間内に終了します。

パブリッシャーは、ユーザーに、コンテンツにアクセスし、サービスの機能で認められる範囲でそのコンテンツを使用・複製・配布・表示・上演するための、非独占的で永続的な使用許諾を与えます。ユーザーは、コンテンツがサービスから削除されたあとも、このコンテンツの使用許諾を保持します。

ユーザーは、評価・レビュー・プロフィール画像・バナーなどのユーザー作成コンテンツをアップロードまたは作成することで、運営会社に、世界的・非独占的・永続的・ライセンス料なしで、使用・複製・二次的著作物の作成・表示・上演・配布する使用許諾を与えます。

AI の学習については、規約に記載なしです。

Steam の利用規約

Steam の「ユーザー生成コンテンツ」は、ユーザーが Steam のマルチユーザー機能を利用して他のユーザーに提供するコンテンツ、またはユーザーが本コンテンツ/本サービスを利用するなどして Valve もしくはその関連会社へ提供するコンテンツをいいます。

ユーザーがコンテンツを Steam にアップロードして他のユーザーや Valve に対して使用可能とするときは、Steam サービス、Steam ゲーム、または利用権を含むその他の Steam サービスの運営、配布、組み込み、および宣伝の目的で、ユーザー生成コンテンツとその派生成果物を使用、複製、修正、派生成果物の創作、配布、伝送、トランスコード、翻訳、放送、伝達、公表、および公開することができる、非独占的な世界的権利を、Valve とその関連会社に付与します。

この使用許諾は、対象となるコンテンツが Steam にアップロードされた時点で、知的財産権の全期間中に Valve に供与されます。この使用許諾は、Valve による違反について、ユーザーから送付される通知書(Valve 法務部宛)の受領から14日以内に Valve が違反を是正しなかった場合には、終了させることができます。使用許諾の終了は、終了前に Valve が付与したサブライセンスによるサブライセンシーの権利に影響を及ぼしません。Valve は、Valve がユーザー生成コンテンツから作成した派生成果物の唯一の所有者です。

AI の学習については、規約に記載なしです。

文化庁「AIと著作権に関する考え方について」

「AIと著作権に関する考え方について」は、令和6年3月15日に文化審議会 著作権分科会 法制度小委員会が取りまとめたものです。公表時点における小委員会としての一定の考え方を示すもので、考え方自体が法的な拘束力を有するものではなく、現時点で存在する特定の生成 AI やこれに関する技術について確定的な法的評価を行うものでもありません。

AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンスは、「考え方」等で示された考え方の解説資料です。生成AIに関係する当事者(ステークホルダー)の立場ごとに、取組みを紹介しています。

開発・学習の段階と生成・利用の段階

「考え方」は、「AI開発・学習段階」と「生成・利用段階」を、行われている著作物の利用行為が異なり、関係する著作権法の条文も異なるため、分けて考える必要があるとしています。たとえば次のような行為があります。

  • AI開発・学習段階(著作権法第30条の4等):著作物を学習用データとして収集・複製し、学習用データセットを作成すること。データセットを学習に利用して、AI(学習済みモデル)を開発すること。
  • 生成・利用段階:AIを利用して画像等を生成すること。生成した画像等をアップロードして公表すること、生成した画像等の複製物(イラスト集など)を販売すること。

AI生成物(AIが生成したコンテンツ)が「著作物」に当たるかという点も、別の問題として分けて考える必要があるとしています。

生成・利用段階では、AIを利用して生成した画像等をSNS等にアップロードして公表したり、複製物を販売したりする場合は、通常の著作権侵害と同様の基準で、侵害となるか否かが判断されます。生成された画像等に既存の画像等(著作物)との類似性(創作的表現が共通していること)及び依拠性(既存の著作物をもとに創作したこと)が認められ、かつ権利制限規定の対象外である場合は、既存の著作物の著作権侵害となります。AI生成物に、既存の著作物との類似性又は依拠性が認められない場合は、既存の著作物の著作権侵害とはなりません。

著作権法第30条の4

AI開発のような情報解析等において、著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用行為(非享受目的の利用行為)は、原則として著作権者の許諾なく行うことが可能です。たとえば、AIの学習データとして用いるための著作物の収集(複製)等があります。

「享受」を目的とした行為とは、著作物の視聴等を通じて、視聴者等の知的・精神的欲求を満たすという効用を得ることに向けられた行為をいいます。

法第30条の4は、「享受を目的とする利用行為」や、「主たる目的は非享受目的であるものの、これに加えて享受する目的が併存しているような場合」には適用されません。「非営利目的」・「研究目的」等の場合でも、享受を目的とする場合や、享受する目的が併存している場合は、利用について著作権者の許諾が必要です。「著作権者の利益を不当に害することとなる場合」等も、法第30条の4は適用されません。たとえば、情報解析用に販売されているデータベースの著作物を情報解析(AI学習)目的で複製する場合等があります。

AI学習のために行われる著作物の複製等のうち、たとえば、生成AIの基盤モデルに対する追加学習(ファインチューニング)のうち、意図的な「過学習」等、学習データである著作物の類似物(創作的表現が共通したもの)を生成させることを目的としたものを行うための、学習データ(著作物)の収集は、既存の著作物に表現された思想又は感情を享受する目的が併存していることから、「非享受目的」の要件を満たさず、法第30条の4は適用されないと考えられます。

著作権法は「創作的表現」を保護し、「アイデア」は保護しないため、「作風」が「アイデア」である場合、そのような「作風」が共通したとしても、著作権侵害とはなりません。「アイデア」と「創作的表現」との区別は、これまでも、具体的事案に応じてケースバイケースで判断されてきたものです。その一方で、特定のクリエイターを狙い撃ちしたAI学習には、法第30条の4が適用されない場合があると考えられます。

権利者が取れる手立て

自身の作品がAI学習に利用されることへの権利者の対応には、事前の対応と事後の対応があります。

事前の対応には、たとえば次のものがあります。

  • 学習データとしての収集を防止するための技術的措置:生成AIの学習データを収集する方法のひとつとして、インターネット上に掲載された著作物を含むデータを「クローラ」と呼ばれるプログラムによって収集・保存(複製)する方法が挙げられます。このクローラによる収集は、ウェブサイト内のファイル「robots.txt」に、AI学習データの収集を行うクローラをブロックする記載をすることで、一定程度防ぐことができると考えられます。ただし、クローラの側が robots.txt の記載に従うよう設定されていることが必要です。AI学習データの収集を行う事業者・組織の多くは、robots.txt の記載を尊重することを表明しています。また、AI学習データとしての収集を防止したい著作物を含むデータを、ID・パスワード等によるログインが必要な領域にアップロードすることも、クローラによる収集を防止する上では役立つと考えられます。
  • AI学習用データとして販売するようにしておくこと:「AI学習等の情報解析に活用できる形で整理されたデータベースの著作物」(AI学習用データベース)が販売されている場合、このAI学習用データベースをAI学習等の情報解析目的で複製等することは、著作権法第30条の4が適用されない「著作権者の利益を不当に害することとなる場合」に当たります。このAI学習用データベースを許諾なくAI学習データとして収集・保存(複製)すれば、他の権利制限規定が適用される場合を除き、原則として著作権侵害となります。権利者がインターネット上に自らの作品を公開する場合に、その作品を含むAI学習用データベース(データセット)を、AI学習等の情報解析目的で販売(ライセンス提供)するようにしておくことで、無許諾で学習されることを法的に防ぐことが可能です。この販売を行う場合、robots.txt への記載や、ID・パスワード等による保護も、将来このような販売を行う予定があることを推認させる一要素となります。

事後の対応として、AI学習のための著作物の複製が著作権侵害となる場合、権利者が侵害者(AI開発者)に対してとる措置には、たとえば次のものがあります。

  • 差止請求(侵害行為の停止・予防措置の請求):侵害者の故意・過失を問いません。開発・学習段階での具体的な措置には、著作権を侵害して行われる、AI学習データの新たな収集(著作物の複製等)の差止めと、将来のAI開発に用いられるデータセットからの、侵害された既存の著作物の除去があります。権利者による措置の請求に対して、具体的にどのような範囲で措置が認められるかは、措置の必要性等に照らし、個別具体的な事案に応じて裁判所により判断されます。
  • 損害賠償請求:侵害者に故意又は過失がある場合です。
  • 告訴等による刑事処罰の求め(刑事罰):侵害者に故意がある場合です。

ほかの手引きとの関係

AI を使ったゲームの申告の決まりは、AI を使ったゲームのストア申告にあります。X での宣伝の仕組みはSNS での宣伝のしかたに、ストアページを公開してからのウィッシュリストの通知の条件はSteam のウィッシュリストの通知の条件にあります。

各社の問い合わせ先と相談の種類

権利についての問い合わせ先には、たとえば次のものがあります。

  • 文化庁:インターネット上の海賊版による著作権侵害対策についての相談と、文化芸術活動に関する法律相談で、AIと著作権に関する無料の弁護士相談を提供しています。著作権侵害に対する権利者の権利行使を支援するためのものです。AIの開発や利用によって生じた著作権侵害の事例・被疑事例については、これらの相談の受付が文化庁で開設されています。
  • X:自分のコンテンツが著作権侵害にあたる形でコピーされたと考える場合の報告先として、著作権報告フォームと、指定された著作権担当者(メール:copyright@x.com)があります。
  • itch.io:著作権者または代理人が、サービス上のコンテンツが著作権を侵害していると考える場合の DMCA の通知は、support@itch.io に宛てることができます。
  • Steam:使用許諾に関する Valve の違反についての通知書は、Valve 法務部(Valve Legal Department)宛です。

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