INDIE INDEX

マーケティング

Steam で自作ゲームを販売したあとの入金ルール・通貨レート・スケジュールは?

公開 2026-09-07更新 2026-09-07Steam(Steamworks Partner Program / Steam Direct

Steam の売上は、売れた月の翌月30日までに米ドルで振り込まれます。100ドルに満たない月は、まとまるまで保留されることがあります。

Steam の入金ルール・通貨・スケジュール のページの中身
  1. レベニューシェアの条件
  2. 支払いのタイミングと最低額
  3. 地域別価格
  4. 割引の申請と制限
  5. 返金の規定
  6. このページの情報源

レベニューシェアの条件

レベニューシェア(売上のうちストアが受け取る割合)は、開発者ごとに結ぶ Steam Distribution Agreement(配信契約)で決まります。公開されている Steamworks のドキュメントは、割合そのものではなく計算の順序を示しています。まず総収入から、返品・チャージバック・税といった調整分を引いて純収入を出し、それに配信契約の割合を掛けた額が支払われます。

Steam には、追加のレベニューシェアが積み上がる仕組みもあります。積み上がるのは種類が「Game」か「Application」のアプリで、種類は Steamworks の設定画面に出ています。DLC や音楽など、それ以外の種類のアプリだけを含むパッケージの売上は、その DLC の親のアプリに割り当てられます。Game または Application のアプリを2つ以上含むパッケージでは、どちらに積み上げるかを Steam の側で判断できないため、2018年10月1日以降の売上が100万ドルを超えている場合は、Steam の財務の担当へ連絡して手作業で対応を受ける形になっています。

登録料の100ドルは、その製品の調整後総収入が1,000ドルに達したあとの支払いで回収され、毎月の報告書に別の行として出ます。

支払いのタイミングと最低額

入金は、売れた月の翌月30日までに行われます。たとえば2月の売上は3月30日までに支払われます。銀行の口座に記帳されるまでには、そこからさらに数営業日かかることがあります。

支払いは電子的な資金移動で行われ、米国内は ACH、米国外は米ドルの SWIFT 送金です。ほかの方法は用意されていません。通貨は米ドルだけで、現地通貨での受け取りはできません。口座は本人の名義である必要があり、経由の指定が要る口座は扱えません。

支払う額が100ドルに満たないときは、その額に達するまで保留されることがあります。受取のときの銀行の手数料が大きい場合に備えて、保留の下限を自分で高く設定することもできます。設定は Steamworks の「View And Edit Company Information」の「Holding Payment」で行い、変更には Actual Authority の権限が要ります。

銀行の情報と保留の下限を変えるときは、その月の15日までに入れます。それより遅い変更も可能なかぎり受け付けられますが、口座の状態が確認できないと判断されると、次の支払いの回まで保留されます。支払いは月に一度で、返送された場合は次の月の支払いに回されます。定例の外での支払いは行われません。1回の支払いを複数の口座に分けることもできません。

税は、登録のときの税務アンケートで決まった率で源泉徴収されます。率は米国内で発生した収入に対する0%から30%の範囲で、アンケートの内容で決まります。米国と租税条約の無い国に居住している場合、Valve は米国内国歳入庁の求めにより30%を源泉徴収します。年に一度の書類として、米国の相手には1月31日までに1099が、米国外の相手には3月15日までに1042-S が出されます。1042-S に載るのは米国内で発生した分だけなので、実際に受け取った額より小さくなります。

地域別価格

Steam の価格は、37の通貨と4つの地域の組で設定します。価格を入れていない通貨があると、その通貨を使う国からは購入できません。

通貨ごとの額を決めるための換算の方法が3つ用意されています。為替相場だけで換算する方法、国や地域の購買力の公開データだけで換算する方法、購買力・同種の娯楽の価格・為替相場を合わせて見る多変数の方法です。どの方法を使うか、あるいは自分で額を入れるかは開発者が決めます。

下限が2つあります。1つめは基準価格の下限で、0.99ドルの段を多変数の方法で換算した額以上でなければなりません。2つめは実際に支払われる額の下限で、その基準価格の下限のさらに50%引き、およそ0.49ドルです。この2つ目の下限があるため、割引の上限は基準価格によって変わります。Steamworks のドキュメントには、0.99ドルの段なら50%まで、1.99ドルの段なら75%まで、4.99ドルの段なら90%までという例が挙げられています。

価格の設定と変更は Valve の確認を受け、通常は1〜2営業日で処理されます。発売から30日のあいだは価格を変えられません。値上げをすると、そこから30日は割引を出せなくなります。値下げにはこの制限がありません。価格の変更を自動で予約することはできず、確認が済んだあとに自分で公開するか、確認のあとすぐ Valve に公開してもらうかを選びます。

割引の申請と制限

割引は Steamworks の割引管理の画面から申請します。割引の下限は10%、上限は95%です。期間は1日以上14日以下です。発売記念の割引だけは別の場所(アプリの画面のリリース日の設定のすぐ下)で設定し、上限は40%、期間は7日以上14日以下で、発売より前にしか設定できません。

割引を出せない期間が3つあります。発売から30日、値上げから30日、そして直前の割引から30日です。このうち割引から30日の制限は、季節のセールだけ例外で、季節のセールの前後30日以内に別の割引を入れることができます。ただし発売から30日と値上げから30日の制限は、季節のセールにも適用されます。

そのほかの決まりとして、割引の実施中と予約中は基準価格を変えられないこと、どの通貨でも価格の下限を下回る割引は設定できないこと、20%以上の割引はウィッシュリストの通知の対象になることが挙げられています。バンドルに含まれている製品では、バンドルの割引が個別の割引に上乗せされます。

Valve の側が選ぶ割引の枠もあります。Steam のトップページに24時間出る Daily Deal、月曜10時から木曜10時までの72時間出る Midweek Deal、木曜10時から月曜10時までの96時間出る Weekend Deal の3つです。この枠は交渉や購入の対象ではなく、遊んでいる人の数や売上のデータから選ばれます。同じ作品が入るのは原則として暦年に1回で、前後に3か月以上の間隔が置かれます。

Steam の割引の下限と上限と期間

割引の種類割合期間
発売記念10〜40%7〜14日
通常の割引10〜95%1〜14日
Daily DealValve が選ぶ7〜14日
Midweek DealValve が選ぶ3〜14日
Weekend DealValve が選ぶ4〜14日
表1

返金の規定

Steam の返金は、購入から2週間以内で、かつ遊んだ時間が2時間未満であれば、理由を問わず受け付けられます。申請は help.steampowered.com から行われ、承認されると1週間以内に全額が返されます。返金の先は Steam ウォレットか、購入に使った支払い方法です。

種類ごとに条件が変わります。DLC は購入から14日以内で、購入後に元の作品を遊んだ時間が2時間未満、かつその DLC が消費・改変・譲渡されていないことが条件です。ゲーム内の購入は、Valve が作ったゲームでは48時間以内、それ以外のゲームでは開発者が返金を有効にした場合だけ対象になります。発売前に購入した作品では、2時間の制限は購入した時点から効きますが、14日の期間は発売日から数え始めます。ウォレットの残高は、使っていなければ購入から14日以内。定期の購読は、その期間の内容を使っていなければ初回または自動更新から48時間以内です。バンドルは、含まれる物のどれも譲渡されておらず、合計の利用時間が2時間未満であれば全額が返されます。

返金されないものもあります。Steam の外で買ったもの(第三者が売った CD キーやウォレットのカード)、映像の作品(返金できる作品とのバンドルに入っている場合を除く)、VAC の措置を受けたゲームです。Valve は、返金を繰り返して無償で遊ぶ使い方が見られた場合、その利用者への返金の提供をやめることがあると書いています。セールの直前に買った作品を返金して、すぐセールの価格で買い直すことは、この対象に含まれません。

開発者の側では、Steam の販売・有効化の報告のサイトで、自分の作品の返金の数と率、返金を求めた人が書いた理由を見られます。返金の率は、その期間に返された本数を同じ期間に売れた本数で割ったものです。割引の直後は、割引の期間に買った人の返金が、売れ行きの落ち着いた週に重なるため、率が高く出ます。

このページの情報源

Steam(Steamworks Partner Program / Steam Direct) のほかのページ

このページに出た言葉