Steam に組み込める機能には、実績と統計、クラウドセーブ、操作の割り当て、ワークショップ、早期アクセス、DLC があります。実績は最初100個まで、クラウドは1回の書き込みが100MBまでです。
Steam で実装が要る仕様 のページの中身
Steam で発売するために実装が要るもの
ビルドの審査では、次の点が見られます。ストアページに書いたすべての対応OSで起動すること。ストアページに挙げた機能が、そのビルドに実装されていること。ゲーム内の支払いに Steam ウォレットを使っていること。
実装するかどうかを選べるもの(Steamworks が用意している機能)
実績と統計
実績と統計は、遊んだ記録を Steam のアカウントに結び付けて残す仕組みです。記録は利用者のコミュニティのプロフィールに表示されます。実績はアプリごとに、Steamworks の管理画面で定義します。
統計には3つの型があります。INT は32ビットの符号付き整数(遊んだ回数など)、FLOAT は32ビットの浮動小数点数(走った距離など)、AVGRATE は移動平均です。統計には、最小値、最大値、増加のみとするかどうか、1回の更新で変えられる幅の上限(Max Change)といった条件を設定できます。
実績の数は、はじめは1つのゲームにつき100個までです。プロフィールの機能が有効になる水準にアプリが達すると、それより多く追加できるようになります。
統計は、管理画面で集計の対象に設定すると、全利用者の合計を Steam の側で保つようになります。値は利用者の手元で作られるため、集計の対象にする統計では、最小値・最大値・増加のみの設定・1回の更新の上限を適切に決めておくことが求められます。集計の対象では Max Change に別の意味があり、1回の更新で全体の合計が動く量の上限になります。
クラウドセーブ
Steam Cloud は、ゲームのファイルを Steam のサーバーに預ける仕組みです。使い方は2つあり、Steamworks の画面でファイルの場所を設定する方法(Auto-Cloud)と、ゲームのコードから Cloud API を呼ぶ方法があります。
同期はゲームの終了後に行われ、別のコンピューターで遊ぶときは、ゲームが立ち上がる前に自動で降りてきます。利用者は Steam の設定から同期を全体で止めることも、ゲームごとに止めることもできます。
大きさの制限があります。1回の書き込み(ISteamRemoteStorage::FileWrite など)で扱える上限は100MBです。256MB を超えると、利用者の場所にとって最適でない保存先が選ばれ、上り下りの速さに影響が出ることがあります。
Steamworks のドキュメントには、預けるファイルを小さく分けることと、頻繁に変わるものと変わらないものを別のファイルに分けることが書かれています。同じ内容を毎回上げ直さずに済むためです。画面の設定のように、そのコンピューターに固有の値は預けない形にします。
操作の割り当て
Steam Input は、コントローラーの操作の割り当てを Steam の側で扱う仕組みです。Steam コントローラーと、この仕組みが対応している他社の機器を含みます。ゲームの側から使うための Steam Input API が別に用意されています。
Valve は、この仕組みに完全に対応した状態として6つを挙げています。ゲーム内の操作の案内に、その機器に合った図記号を出すこと。設定の画面に、キーやボタンではなくゲーム内の行動の名前を出すこと。対応する機器について公式の設定を公開していること。マウス・キーボード・ゲームパッドを同時に混ぜて使えるようにし、利用者の設定を制限しないこと。文字の入力が要る場面で、API から入力の画面を呼び出すこと。マウスやキーボードが要る起動用の画面を置かないことです。
他の入力の仕組みと併用することもできます。Valve は、その場合の注意として、カーソルや細かい視点の操作にはマウスの形の行動を用意すること、XInput のスティックに照準の補助を掛けているなら Steam Input の機器にも同じ扱いをすること、SDL を使うなら2.0.8 以上にして入力が二重に届くのを避けることを挙げています。
ワークショップ
Steam Workshop は、遊ぶ人が作った物をその作品のために配る仕組みです。組み込みの形は2つあります。
Ready-to-use Workshop は、誰でも投稿でき、遊ぶ人が確認を経ずに受け取れる形です。数の多い項目・改造・マップを扱う場合の形で、投稿された物が正しく動くように、作る側で編集や検査のためのツールを先に用意することになります。投稿者はいつでも自分の物を更新できます。
Curated Workshop は、追加する物を選ぶ形です。武器や帽子のような小さく単純な物に向けた形で、1つ追加するたびにゲームの更新が要ります。有料で売る場合は、誰がその物を使えるかを保つ仕組み(Steam Inventory Service など)と、ゲームの中の販売の画面が要ります。値段は開発者が決めます。
有料の物を扱うとき、Steam Workshop の側が、投稿者の銀行と税の情報の収集、価格を決めるツール、利用規約、支払いの処理と源泉徴収を引き受けます。ゲームの側は、どのファイルを読み込むかを扱います。投稿された物をゲームに読み込むには ISteamUGC の API を使います。
Early Access の条件と規定
Early Access(早期アクセス)は、開発の途中の作品を「未完成」であることを示したうえで売る仕組みです。遊べるアルファ版かベータ版の状態にあり、いまのビルドの内容がその価格に見合い、正式版に向けて開発を続ける予定のある作品が対象です。
Valve は、Early Access が何ではないかを3つ挙げています。開発の資金を集める手段ではないこと。前払いの購入ではなく、購入した時点で遊べる物を渡すものであること。他のプラットフォームで「early access」と呼ばれている Advance Access とは別の仕組みであることです。
規定は7つあります。Steam キーを配る他のサイトでも、Early Access の表示と現在の状態の情報、Early Access の説明ページへのリンクを載せること。将来の出来事について具体的な約束をしないこと。Steam でも販売し、他のどこよりも遅らせないこと。他のサービスより高い価格を Steam の利用者に出さないこと。保存データが壊れる更新の予定などを、話すすべての場所で前もって伝えること。遊べる形になっていない段階で出さないこと(最低でもゲームプレイを見せる動画が要ります)。開発が終わっている作品では使わないことです。
ストアページには Early Access の質問への回答を載せます。項目は、なぜ Early Access なのか、どれくらいの期間を見込んでいるか、正式版が現在の版とどう違う予定か、いまの版で何ができるか、価格を変える予定があるか、開発にコミュニティをどう関わらせるか、の6つです。この欄は審査の対象で、いまの版に含まれる内容と、正式版までに足す内容が読み取れる必要があります。
Early Access から正式版に移るときに値上げをする場合、移行の数日前に価格の変更を申請します。値上げをすると、そこから30日は割引を出せないため、正式版の記念の割引を出す予定があるときは、順番を決めておく必要があります。
DLC
DLC は、ゲームに追加する内容で、無料でも有料でも配れます。Steam のクライアントでは、元のゲームと1つの項目として並び、内容はゲームのプロパティの画面から見えます。所有していれば、元のゲームと一体のものとして扱われ、更新も導入も自動で行われます。
DLC は、元のゲームとは別の App ID を持ちます。作るときは、元のゲームの「All Associated Packages, DLC, Demos And Tools」の画面から「Add New DLC」を押します。DLC ではデポの番号としても App ID がそのまま使われます。
配り方は2通りあります。1つは、元のゲームのファイルに同梱して全員に配り、所有しているかどうかをゲームの側で調べる方法です。ゲーム内で全員に見えるが使えるのは所有者だけ、という形に使われます。もう1つは、新しいデポに入れて、所有している利用者だけがダウンロードする方法です。所有の確認には、サーバーを持つ場合は CheckAppOwnership、そうでない場合は BIsSubscribedApp を使います。
拡張、新しいマップや面、追加のキャラクター、設定資料集、壁紙などが例として挙げられています。音楽は DLC ではなく専用の種類の App ID で扱います。見た目の変更、消費する物、ゲーム内通貨は、DLC よりゲーム内課金の仕組みで扱う形が示されています。
このページの情報源
- Steamworks — Stats and Achievements(実績と統計の設定)https://partner.steamgames.com/doc/features/achievements確認日 2026-09-07
- Steamworks — Steam Cloud(同期の条件と大きさの上限)https://partner.steamgames.com/doc/features/cloud確認日 2026-09-07
- Steamworks — Steam Input(対応する機器と考え方)https://partner.steamgames.com/doc/features/steam_controller確認日 2026-09-07
- Steamworks — Getting Started with Steam Input(対応の条件)https://partner.steamgames.com/doc/features/steam_controller/getting_started_for_devs確認日 2026-09-07
- Steamworks — Steam Workshop(2つの組み込みの形)https://partner.steamgames.com/doc/features/workshop確認日 2026-09-07
- Steamworks — Early Access(条件・規定・質問の欄)https://partner.steamgames.com/doc/store/earlyaccess確認日 2026-09-07
- Steamworks — Pricing(正式版への移行と価格の変更)https://partner.steamgames.com/doc/store/pricing確認日 2026-09-07
- Steamworks — Downloadable Content(DLC の作り方と配り方)https://partner.steamgames.com/doc/store/application/dlc確認日 2026-09-07
- Steamworks — Review Process(審査で見られること・Early Access の欄)https://partner.steamgames.com/doc/store/review_process確認日 2026-09-07