OBS Studio でゲームのプレイ動画を録る手順|録画の設定・出力の形式
OBS Studio でゲームのプレイ動画を録る段は、OBS Studio を入れ、自動構成ウィザードを実行し、Windows では Game Capture か Window Capture のソースを足し、Settings の Output で録画の出力を設定して、Start Recording で録画を始め、Recording Path の保存先にできたファイルを確かめる流れです。
OBS Studio を入れる
OBS Studio は、ダウンロードのページで Windows・Mac・Linux から OS を選んで入れます。Windows 版は Windows 10 と 11 に、macOS 版は macOS 13.0 以降に対応し、macOS 版は Intel(x86_64)向けと Apple Silicon(arm64)向けでインストーラーが分かれています。Linux 版は、Flathub の Flatpak と、Ubuntu 24.04 以降向けの PPA で配布されています。
図鑑のページはOBS Studio とは|ゲーム画面の録画や配信ができる無料のソフトにあります。
自動構成ウィザードで初めの設定をする
自動構成ウィザード(Auto-Configuration Wizard)は、OBS Studio でしたいこと、パソコンのハードウェアの資源、配信する場合のネットワークの状態を考慮して、OBS Studio の設定を整えます。
ウィザードは、OBS Studio を初めて起動したときに表示されます。もう一度使うときは、Tools メニューの Auto-Configuration Wizard を押します。
音声は、OBS Studio の初めの状態で、デスクトップの音声とマイクを取り込む設定になっています。メインウィンドウの下側にある Audio Mixer の音量メーターで、取り込んでいるかを見られます。メーターが動かないときや、違うデバイスを取り込んでいる疑いがあるときは、Settings → Audio でデバイスを手動で選びます。
ゲームを取り込むソースを足す
OBS Studio を起動すると、既定では空のシーンから始まります。ソースは、画像・テキスト・動画・ウェブカメラ・ゲームのプレイ・デスクトップなどを映すために足します。メインウィンドウの下側にある Sources Dock の + を押して、足したいソースを選びます。
基本のソースには、たとえば次のものがあります。
- Display Capture と Window Capture(Windows・Linux)、macOS Screen Capture(macOS):デスクトップか1つのウィンドウを取り込みます。
- Game Capture(Windows のみ):3D ゲームを取り込みます。
- Video Capture Source:ウェブカメラとキャプチャーカードのどちらか、または両方を取り込みます。
Game Capture ソース
Game Capture ソースは、プレイしている DirectX または OpenGL のゲームを直接取り込みます。使えるのは Windows です。macOS では代わりに macOS Screen Capture か Display Capture を、Linux では代わりに Window Capture を使います。
Mode は次のとおりです。Capture any fullscreen application は、メインのモニターで全画面で動いているゲームを自動で検出して取り込みます。モニターが1台だけのときに、OBS Studio を見るためにゲームから切り替えると、ゲームが描画を止めるため、OBS Studio のプレビューには映りません。Capture specific window は、選んだウィンドウを取り込みます。ゲームではないウィンドウの取り込みには向かず、その場合は Window Capture を使います。Capture foreground window with hotkey は、OBS の Settings → Hotkeys で定めたキーボードのホットキーで、最前面のゲームのウィンドウを取り込みます。セッションの途中でゲームを替えるとき、そのたびに Game Capture のプロパティの画面を開かずに済みます。
プロパティは次のとおりです。
| プロパティ | 内容 | 初期値 |
|---|---|---|
| SLI/Crossfire Capture Mode (Slow) | 取り込みの方式を、共有テクスチャの取り込みからメモリの取り込みに変えます。メモリの取り込みは、共有テクスチャの取り込みより効率が低くなります | Off |
| Allow Transparency | 透明部分のあるゲームと 3D プログラムで、不透明な黒の背景を表示しないようにします | Off |
| Limit capture framerate | OBS Studio に設定したフレームレートより高いフレームレートでは取り込まないようにします | Off |
| Capture Cursor | マウスカーソルを取り込むかを決めます。ゲームの中で描画されるマウスカーソルは、この設定に関係なく常に取り込まれます | On |
| Use anti-cheat compatibility hook | アンチチートとの互換のためのフックを使う項目です | On |
| Capture third-party overlays (such as steam) | ゲームのオーバーレイを、Game Capture と競合しない場合に取り込めるようにします | Off |
Game Capture では動かないゲームが、ごく少数あります。
Window Capture ソース
Window Capture ソースは、特定のウィンドウとその内容を取り込みます。選んだウィンドウだけが表示され、手前に別のウィンドウがあっても同じです。Windows のプロパティは次のとおりです。
| プロパティ | 内容 | 初期値 |
|---|---|---|
| Window | 取り込むウィンドウを指定します | — |
| Capture Method | 使う取り込みの方法を指定します。BitBlt は効率が低いものの、特定のプログラムで役立つことがあります | Automatic |
| Window Match Priority | 前に取り込んだウィンドウが見つからないとき、取り込むウィンドウを探す方法を指定します。Window title must match を選ぶと、元のウィンドウ(か同じタイトルのウィンドウ)が見つかるまで、ソースは空白になります | Match title, otherwise find window of the same type |
| Capture Cursor | マウスカーソルを取り込むかを決めます | On |
| Multi-Adapter Compatibility | 方式が Window 7 BitBlt のときに表示されます | Off |
| Client Area | 方式が Windows 10 のときに表示されます | On |
Desktop Window Manager(DWM。Aero と呼ばれることがあります)を無効にすると、Windows 7 以降でこのソースが正しく動かないことがあります。
録画の出力を設定する
録画の設定の多くは、メインの Settings メニューの Output タブにあります。
Output タブの項目
Output タブには、たとえば次の項目があります。
- Recording Path:録画がパソコンのどこに置かれるかを決めます。ファイル名に空白を入れたくないときは、Generate File Name without Space のチェックボックスで選べます。
- Recording Format:録画を出力するときのファイル形式です。MKV は、録画が正常に止まらなかった場合でも、ファイル全体は壊れません。
- Recording Quality(Simple の表示):録画の画質を選びます。Same as stream 以外を選ぶと、パソコンの資源を余分に使います。
- 音声トラック(Advanced の表示):録画する音声トラックを選べます。配信に著作権のある音楽が入っていて、それを録画に残したくない場合などに役立ちます。
- Encoder:使うエンコーダーの種類を選びます。Recording Quality と同じく、Same as stream 以外はパソコンの資源を余分に使います。別のエンコーダーの選択肢を選ぶと、ビットレート・品質のプリセット・キーフレーム間隔などを設定できます。出力は、OBS のキャンバスの大きさに対して、アスペクト比を保ったまま別の解像度にすることもできます。エンコーダーのメニューに出る選択肢は、パソコンの仕様によって変わります。
Simple の Recording Quality のプリセット
Simple の Recording Quality のプリセットは次のとおりです。Same as stream は、配信のビデオエンコーダーと同じ設定を使うので、配信と同じ画質で録画できます。Recording Quality が Same as stream のときは、録画を一時停止できません。High Quality は、ファイルサイズが中程度の動画を作ります。Indistinguishable は、画質を上げる代わりにファイルサイズが大きくなり、エンコーダーの選択によっては、古いハードウェアか性能の低いハードウェアで、性能に影響が出ることがあります。Lossless は、ロスレスの画質で、ファイルサイズが非常に大きくなり、動画1分あたりおよそ 7 GB のデータになります。CPU のエンコーダーも使います。
Advanced の出力モードの基準の設定
Advanced の出力モードで Simple の出力モードのプリセットに合わせるときの基準の値は、エンコーダーごとに次のとおりです。品質の値は、どのエンコーダーも 16-23 で、値が低いほど画質が高く、ファイルサイズが大きくなります。
- NVENC:Rate Control は Constant QP、Constant QP は
16-23、Keyframe Interval は2、Preset は P5、Tuning は High Quality、Multipass Mode は Two Passes (Quarter Resolution)、Profile は High、Look-ahead は Off、Adaptive Quantization は On、B-frames は2。 - x264:Rate Control は CRF、CRF は
16-23、Keyframe Interval は2、CPU Usage Preset は veryfast、Profile は High、Tune は (None)。 - AMD:Rate Control は CQP、CQ Level は
16-23、Keyframe Interval は2、Preset は Quality、Profile は High、Max B-frames は0。 - Quicksync:Rate Control は ICQ、ICQ Quality は
16-23、Target Usage は TU4、Profile は High、Keyframe Interval は2、Latency は normal、B-Frames は3。
コンテナとコーデックの組み合わせ
ビデオのコーデックと、それを入れられるコンテナは次のとおりです。H.264 は FLV・MP4・MOV・MKV・M3U8 (HLS)・TS、HEVC は MP4・MOV・MKV・M3U8 (HLS)・TS、AV1 は MP4・MKV、ProRes は MOV・MKV です。
音声のコーデックと、それを入れられるコンテナは次のとおりです。AAC は FLV・MP4・MOV・MKV・M3U8 (HLS)・TS、ALAC は MP4・MOV・MKV、FLAC は MP4・MKV、Opus は MP4・MKV・M3U8 (HLS)・TS、PCM は MP4・MOV・MKV です。
コンテナごとの内容は次のとおりです。
- MKV (Matroska Video):OBS Studio が対応するすべての音声・ビデオのエンコーダーに対応する、柔軟なコンテナです。電源が切れたなどの理由で録画が未完のまま終わっても、再生と復旧ができます。編集ソフトでの対応は十分ではなく、編集ソフトで使うには remux が必要になることがあります。
- MP4/MOV:MOV は MP4 の姉妹形式で、コーデックの対応に少し違いがあります。ファイルの finalise(完結の処理)をしないと再生できない形で、書き込みが何らかの理由で中断すると、ファイルを復旧できないことがあります。
- Fragmented MP4/MOV:ファイルを自己完結したかたまりで書く方法で、finalise をしなくても使えます。ロスレスの音声か非圧縮の音声を使うときは、編集ソフトによっては remux が必要になることがあります。
- FLV:RTMP で使われるコンテナです。対応するコーデックは H.264/AAC に限られ、音声トラックは1つだけです。
- MPEG-TS/HLS (M3U8):MPEG-TS は、各種の配信プロトコルで使われます。HLS では、ビデオが個別の .ts ファイルのセグメントと、プレーヤーに読み方を伝えるプレイリストとして書かれます。
ビデオのコーデックは次のとおりです。AVC/H.264 は OBS の既定のコーデックで、2004年に標準化されたものです。Web の動画で広く使われ、ほぼすべての機器やソフトで再生できます。ほとんどの配信サービスでは、現在これだけが対応するコーデックです。HEVC/H.265 は H.264 の後継で、2013年に標準化されました。OBS Studio では、ハードウェアエンコーダー(NVIDIA NVENC・AMD AMF・Intel QSV・Apple VT)でだけ対応します。AV1 は、OBS Studio が対応するコーデックのうち最も新しく、2019年に標準化されました。ソフトウェアエンコードは SVT-AV1/libaom-av1 で使えますが、リアルタイムの圧縮には高性能の CPU が必要です。ハードウェアエンコードは、最近の GPU のうち、AMD の RX 7000 Series、NVIDIA の RTX 40-Series、Intel の Arc で使えます。ProRes は Apple のコーデックで、Mac のハードウェアとソフトウェアのエンコーダーで対応します。
音声のコーデックは次のとおりです。AAC は1997年のコーデックで、OBS の既定です。ほぼすべての配信サービスがこのコーデックを使います。Opus は2012年のコーデックで、自由にライセンスされています。FLAC はロスレスのコーデックで、自由にライセンスされ、音楽で広く使われます。ALAC は Apple のロスレスの音声コーデックです。PCM (Uncompressed) は非圧縮の音声で、32ビット浮動小数点の録音にも対応します。
Hybrid MP4 と Hybrid MOV
Hybrid MP4 は OBS 30.2、Hybrid MOV は OBS 32.0 で導入された出力形式です。ファイルを断片化した形で書き、最後に通常の MP4/MOV と同じ形に finalise する(「soft-remux」と呼ばれる処理)ので、システムのクラッシュや停電などで書き込みが中断されても復旧でき、MP4/MOV に対応するソフトでは通常のファイルとして扱われます。2つの形式のおもな違いは、対応するコーデックです。ビデオは、H.264/AVC と H.265/HEVC がどちらでも使えます。AV1 は Hybrid MP4 だけ、ProRes は Hybrid MOV だけです。音声は、AAC と ALAC がどちらでも使えます。Opus と FLAC は Hybrid MP4 だけです。PCM は Hybrid MOV で使え、Hybrid MP4 では注意つきです。MP4 の PCM は標準への比較的新しい追加で、すべてのアプリケーションが対応しているわけではありません。Hybrid MOV のほうが互換性が高いことがあります。
Hybrid MP4/MOV では、チャプターをファイルに入れられます。ホットキー(Add chapter marker)で追加したチャプターの名前は、Unnamed <N>(N は単純なカウンター)の形になります。チャプターは finalise の処理で書かれるため、クラッシュしたときには復旧できません。この点は将来変わることがあります。
録画を始めて保存先を確かめる
Settings → Output の設定を確かめてから、Controls Dock の Start Recording を押すと、録画が始まります。録画のファイルは、Output タブの Recording Path に指定した場所に置かれます。
Settings の Advanced タブでは、自動で付くファイル名を選べます。既定では、年・月(数字)・日の順に名前が付き、続けて時:分:秒の時刻が付きます。テキスト欄を選んでマウスを重ねると、ファイル名に使える変数の一覧が見えます。Replay Buffer のファイルには、ファイル名の前につく文字列(prefix)と後ろにつく文字列(suffix)の欄があります。
mp4 以外の形式で録画したファイルを、編集ソフトで使いやすくするためか、SNS にアップロードしやすくするために mp4 へ変換したい場合は、OBS Studio の remux が使えます。File を開いて Remux Recordings を選び、… のボタンで変換する動画を選んで、Remux を押すと変換され、終わるとそのことを知らせる表示が出ます。常に remux が必要なときは、Advanced タブの Automatically remux to mp4 を選びます。選ぶと、録画を止めてすぐに remux されます。
録画した動画を Steam のストアページのトレーラーに使うときの形式はSteam のタグは発売前に5つ以上、効くのは上位20|トレーラーは1920×1080に、ストアページの画像の寸法はSteam のストアページに必要な画像の寸法にあります。X に動画を投稿する方法は、宣伝のしかたにあります。
情報源
- OBS Studio — Download(対応する OS・配布の形)https://obsproject.com/download確認日 2026-10-20
- OBS Studio — Quick Start Guide(自動構成ウィザード・ソース・音声・録画の始め方)https://obsproject.com/kb/quick-start-guide確認日 2026-10-20
- OBS Studio — Game Capture Source(Mode・プロパティ)https://obsproject.com/kb/game-capture-source確認日 2026-10-20
- OBS Studio — Window Capture Sources(プロパティ)https://obsproject.com/kb/window-capture-sources確認日 2026-10-20
- OBS Studio — Standard Recording Output Guide(Output タブの項目・remux・ファイル名)https://obsproject.com/kb/standard-recording-output-guide確認日 2026-10-20
- OBS Studio — Advanced Recording Settings Guide(エンコーダーごとの基準の設定)https://obsproject.com/kb/advanced-recording-settings-guide確認日 2026-10-20
- OBS Studio — Audio/Video Formats Guide(コンテナとコーデック)https://obsproject.com/kb/audio-video-formats-guide確認日 2026-10-20
- OBS Studio — Recording Encoder Presets Guide(Recording Quality のプリセット)https://obsproject.com/kb/recording-encoder-presets-guide確認日 2026-10-20
- OBS Studio — Hybrid MP4 & Hybrid MOV Formats(Hybrid の形式)https://obsproject.com/kb/hybrid-mp4確認日 2026-10-20