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レベル:入門

小規模企業共済|ゲームを作る個人事業主の加入資格・掛金・受け取り

公開 2026-10-23更新 2026-10-23

小規模企業共済は、中小機構が運営する、小規模企業の経営者や役員、個人事業主などのための積み立てによる退職金制度で、掛金は全額を所得控除できます。加入できるのは、個人事業の事業主とその共同経営者、小規模企業を経営している会社等の役員で、事業を兼業している給与所得者(法人または個人事業主と常時雇用関係にある方)は加入できません。

このページの目次
  1. 加入できる人を表で見る
  2. 従業員数の区分
  3. 掛金の決まりと節税額を表で見る
  4. 共済金・解約手当金と受け取り方を表で見る
  5. 加入の前に確かめる順番
  6. 気をつけること
  7. 次に読む
  8. 情報源

加入できる人を表で見る

個人事業主は、法人を設立せずに自ら事業を行っている個人です。雇用契約で雇われて働いている場合は、個人事業主ではありません。雇用契約以外の契約で他者の事業に従属する場合(継続的な請負や納入をする業者、代理店など)は、個人でその事業を行っていて事業所得を得ているときに、個人事業主にあたります。

加入が認められるかどうかの判断基準は、次のとおりです。

個人事業主の加入が認められるかどうかの判断基準

項目内容
従業員の数常時使用する従業員の数が、要件を満たしている
開業届と確定申告税務署に開業届を出していて、事業所得を得ていることにより確定申告をしている
雇用関係会社との間で雇用関係が生じておらず、給与所得を得ていない
報酬の形固定給に近い報酬を得ておらず、完全歩合制である
事業者としての実態社会通念上、事業者(個人事業主)と認められる(事務所を有している、常時事業に従事しているなど)
表1

加入できない方の例には、法人または個人事業主と常時雇用関係にある給与所得者で事業を兼業している方、サラリーマン(たとえば、アパート経営の事業をしているサラリーマン)、生命保険外務員、学業を本業とする全日制高校生などがいます。商業登記簿謄本に役員登記されていない方は、会社等の役員とみなされる方(相談役、顧問その他実質的な経営者)であっても加入できません。小規模企業者であるほかに、小規模企業者に該当しない個人事業主または会社等の役員を兼ねていて、それを主たる事業としている方も加入できません。独立行政法人勤労者退職金共済機構が運営する「中小企業退職金共済制度」などの退職金共済制度(中退共等)の被共済者も加入できません。

配偶者等の専業従事者・従業員も加入できない方に当たりますが、共同経営者の要件をすべて満たせば、「個人事業主の共同経営者」として加入できます。中退共等の契約者になっている事業主のうち小規模企業者に当たる方は、中退共等の被共済者ではないので、通常の加入審査を受けて加入できます。共同経営者として加入する方には、事業主とともに事業の経営に携わっていることが前提です。加入できる共同経営者は、個人事業主1人につき2人までです。

従業員数の区分

常時使用する従業員の数の制限は、営む事業の種別で分かれます。建設業・製造業・運輸業・不動産業・農業・サービス業(宿泊業、娯楽業に限る)などは、常時使用する従業員の数が20人以下です。商業(卸売業・小売業)とサービス業(宿泊業、娯楽業を除く)は、5人以下です。

申し込む業種は、「主たる事業の業種」で申し込みます。共同経営者として加入する場合で、個人事業主が2つ以上の事業を行っているときは、加入資格の有無を「主たる事業の業種」で見ます。

「常時使用する従業員」は、共済加入時点で、個人事業主、共同経営者としての要件を満たす方(2人まで)、家族従業員、パート従業員、アルバイトなどの臨時に期間を定めて雇い入れている方を除いた、正社員として雇用されている方をいいます。この人数は、共済加入時の要件です。その後に従業員が増えて要件に該当しなくなったとしても、共済契約は続けられます。

掛金の決まりと節税額を表で見る

掛金の金額・納付方法・税法上の取扱い

項目内容
掛金月額と変更1,000円〜70,000円の範囲内で、500円単位で設定できます。加入後は月に1回に限り増額・減額でき、増額は最高7万円まで、減額は最低1,000円まで、どちらも500円単位です。同月中に再変更はできません
納付方法と振替日口座振替(共済契約者ご本人の個人名義の預金口座)で、振替日は毎月18日(土・日・祝日の場合は翌営業日)です。納付の区分は、月払い(毎月納付)、年払い(あらかじめ届け出た月に年1回、12か月分を納付)、または半年払い(あらかじめ届け出た月に年2回、6か月分を納付)から選べます。口座振替できなかった掛金は、未納となった月の翌々月以降の最初に来る偶数月に、請求月分と合算して口座振替(引落し)されます
税法上の取扱い全額を小規模企業共済等掛金控除として、課税対象となる所得から控除できます。1年以内の前納掛金も同様に控除できます。掛金は共済契約者ご自身の収入の中から納付するため、事業上の損金または必要経費には算入できません
表2

掛金の全額所得控除による節税額は、次のとおりです。

掛金月額と課税される所得金額ごとの加入後の節税額

加入後の節税額課税される所得金額200万円課税される所得金額400万円課税される所得金額600万円課税される所得金額800万円課税される所得金額1,000万円
掛金月額1万円20,700円36,500円36,500円40,100円52,400円
掛金月額3万円56,900円109,500円109,500円120,500円157,300円
掛金月額5万円93,200円182,500円182,500円200,900円262,200円
掛金月額7万円129,400円241,300円255,600円281,200円367,000円
表3

「課税される所得金額」は、その年分の総所得金額から、基礎控除・扶養控除・社会保険料控除などを引いた後の、課税の対象になる額です。表の額は令和6年10月現在の税率で計算していて、所得税には復興特別所得税を含め、住民税均等割は5,000円としています。表の内容は目安であり、将来の税額を保証するものではありません。

共済金・解約手当金と受け取り方を表で見る

共済金は、退職・廃業時に受け取り可能です。満期や満額はありません。受け取れる共済金等の種類は、請求事由と、共済契約者の事業上の地位(個人事業主、個人事業主の共同経営者、会社等役員)によって異なります。共済金等とは、「共済金A」「共済金B」「準共済金」「解約手当金」のことです。個人事業主の請求事由は、次のとおりです。個人事業主の共同経営者と会社等役員の請求事由は、事業上の地位ごとに別に決まっています。

個人事業主の共済金等の種類と請求事由

共済金等の種類請求事由と備考
共済金A個人事業を廃業した場合(複数の事業があるときは、事業をすべて廃止していることが条件です。平成28年3月以前に事業の全部を配偶者または子に譲渡して廃業した場合は、「準共済金」となります)。共済契約者の方が亡くなられた場合
共済金B老齢給付(65歳以上で180か月以上掛金を払い込んだ方が対象で、仕事を続けたまま共済金を請求できます)
準共済金個人事業を法人成りした結果、加入資格がなくなった場合(平成22年12月以前に加入した個人事業主が、全額金銭出資で法人成りをした場合は、この請求事由に当たるときでも「共済金A」となります)。平成28年3月以前に、配偶者または子へ事業の全部を譲渡した場合
解約手当金任意解約(共済契約者による任意の解約)。機構解約(掛金を12か月以上滞納した場合に、中小機構が行う解約)。個人事業を法人成りした結果、加入資格はなくならなかったが解約をした場合(平成22年12月以前に加入した個人事業主が、全額金銭出資で法人成りをした場合は、この請求事由に当たるときでも「共済金A」となります)
表4

請求事由が生じても、掛金納付月数が6か月未満のときは共済金A・Bを、12か月未満のときは準共済金・解約手当金を受け取れません。受け取れない場合、納付した掛金は掛け捨てとなります。

共済金A・B、準共済金は、掛金の納付月数に応じて、種類ごとに基本共済金(固定額)が決まっています。掛金月額1万円で加入した場合の例は、次のとおりです。

掛金月額1万円で加入した場合の基本共済金(固定額)と解約手当金の例

掛金納付年数掛金合計額共済金A共済金B準共済金解約手当金(平成16年4月以降の加入者の場合)
5年600,000円621,400円614,600円600,000円480,000円
10年1,200,000円1,290,600円1,260,800円1,200,000円1,020,000円
15年1,800,000円2,011,000円1,940,400円1,800,000円1,665,000円
20年2,400,000円2,786,400円2,658,800円2,419,500円2,400,000円
表5

受け取れる解約手当金の額は、納付月数に応じて、納付した掛金の80%から120%に当たる額です。共済契約の解約時に掛金納付月数が12か月以上であることが、受け取りの条件です。付加共済金は、毎年度の運用収入などに応じて経済産業大臣が毎年度定める率で算定され、付加共済金がある場合は基本共済金(固定額)に加算されます。解約手当金には、付加共済金の加算はありません。

共済金等の受け取り方は、一括受取り・分割受取り・一括受取りと分割受取りの併用の3種類です。分割受取りと、一括受取りと分割受取りの併用は、共済金Aまたは共済金Bで、請求事由が共済契約者の死亡でなく、請求事由が発生した日に60歳以上であることが要件です。このほかに共済金の額の要件があり、分割受取りは300万円以上、併用は330万円以上(一括で受け取る分が30万円以上、分割分は300万円以上)です。これらの要件は、全てを満たす必要があります。

税法上の取扱いは、受け取る際の年齢や受け取り方などで異なります。たとえば、共済金(死亡除く)または準共済金を一括で受け取る場合は退職所得扱い、共済金を分割で受け取る場合は公的年金等の雑所得扱いです。共済金を一括と分割の併用で受け取る場合は、一括分が退職所得扱い、分割分が公的年金等の雑所得扱いです。65歳以上の方が任意解約をするか、65歳以上の共同経営者が任意退任をする場合は退職所得扱いで、65歳未満の場合は一時所得扱いです。

加入の前に確かめる順番

加入の前に確かめる順番

加入の前に確かめる順番1開業届と確定申告税務署に開業届を出して、確定申告をしているか2雇用関係会社との間で雇用関係が生じていないか(給与所得を得ていない)3従業員の数常時使用する従業員の数が要件を満たしているか4主たる事業の業種と人数「主たる事業の業種」の区分の人数に収まっているか5加入手続きのページ4問程度の質問に答えて、手続きの詳細のページを案内してもらう
図1
  1. 税務署に開業届を出し、事業所得を得ていることにより確定申告をしているかを確かめます。
  2. 会社との間で雇用関係が生じていないか(給与所得を得ていないか)を確かめます。報酬の形(完全歩合制か)と事業者としての実態の基準、加入できない方の例は、上の「加入できる人を表で見る」にあります。
  3. 常時使用する従業員の数を、共済加入時点の正社員で数えます。数に入らない方は、上の「従業員数の区分」にあります。
  4. 主たる事業の業種と、その区分の従業員数の制限(20人以下か5人以下か)を、上の「従業員数の区分」で見比べます。
  5. 加入手続きのページで、簡単な質問(4問程度)に答えると、手続きの詳細のページが案内されます。

気をつけること

加入したあとに加入資格がなかったと分かった場合は、契約した時点にさかのぼって契約が取り消され、納付した掛金が返還されます(貸付を受けている場合は貸付金等が差し引かれます)。返還された金額について、すでに所得控除を受けている場合は、修正申告が必要です。

解約手当金が納付した掛金の100%以上になるのは、掛金納付月数が240か月(20年)以上からです。240か月(20年)未満の任意解約では、掛金合計額を下回ります。掛金月額500円を1口とした掛金区分ごとに納付月数を数えるため、途中で増額・減額した場合は、加入期間が240か月以上でも、区分ごとの納付月数が240か月を下回ると、任意解約の解約手当金が掛金合計額を下回ることがあります。

加入を申し込むときは、申込者本人などが反社会的勢力に該当しないことと、それに類する行為を現在かつ将来にわたり行わないことを申告します。

共済契約者貸付の種類は、一般貸付け・傷病災害時貸付け・創業転業時・新規事業展開等貸付け・福祉対応貸付け・緊急経営安定貸付け・事業承継貸付け・廃業準備貸付けです。いずれも、納付した掛金から算定した貸付限度額の範囲内で借入れできます。

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