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レベル:入門

電子取引データの保存|メールやサイトで受け取った領収書の3要件と猶予

公開 2026-10-23更新 2026-10-23

書面でやりとりしていた場合に保存が必要な書類に相当する電子取引データを受領または交付したら、電子保存が義務づけられています。原則的なルールは、改ざん防止の措置、ディスプレイやプリンタ等の備え付け、日付・金額・取引先での検索の3つです。

このページの目次
  1. 保存が義務づけられる電子取引と保存義務者
  2. 3つの要件と選べる措置を表で見る
  3. 保存から検索できる形にするまでの手順
  4. 対応が間に合わないときの猶予措置
  5. 優良な電子帳簿などの優遇措置と届出の期限
  6. 自分の場合を確かめる先
  7. 次に読む
  8. 情報源

保存が義務づけられる電子取引と保存義務者

所得税(源泉徴収に係る所得税を除きます)と法人税に係る保存義務者が電子取引を行った場合は、その取引情報に係る電磁的記録を、一定の要件の下で保存しなければなりません。電子取引は、取引に関して受領または交付する注文書・契約書・送り状・領収書・見積書などの書類に通常記載される事項(取引情報)の授受を電磁的方式で行う取引で、次のようなものが含まれます。

電子取引に含まれる取引の例

取引の形内容
EDI 取引いわゆる EDI 取引
インターネット等による取引インターネット等による取引
電子メール電子メールにより取引情報を授受する取引(添付ファイルによる場合を含みます)
サイトを設けた取引インターネット上にサイトを設け、そのサイトを通じて取引情報を授受する取引等
表1

3つの要件と選べる措置を表で見る

改ざん防止の措置は次のいずれかをとります。検索の要件には、「日付・金額・取引先」の3つの要素で検索できることに加えて、次のいずれかの措置をとることが必要です。

電子取引データ保存の3つの要件と措置

要件措置・内容選び方
改ざん防止のための措置タイムスタンプが付与されたデータを受領次のいずれか
改ざん防止のための措置受領したデータに速やかにタイムスタンプを付与次のいずれか
改ざん防止のための措置データの訂正削除の履歴が残る(または訂正削除できない)システム等を利用して授受・保存次のいずれか
改ざん防止のための措置改ざん防止のための事務処理規程を策定、運用、備付け次のいずれか
ディスプレイ等保存データを確認するためのディスプレイやプリンタ等を備え付けること備え付けること
検索「日付・金額・取引先」の3つの要素で検索できること検索できること
検索(加えて)日付または金額での範囲指定検索・2つの要素を組み合わせた検索ができること加えて次のいずれか
検索(加えて)税務調査等の際に電子取引データのダウンロードの求めに応じることができること加えて次のいずれか
表2

「基準期間(2年(期)前)の売上高が5,000万円以下の方」等は、電子取引データのダウンロードの求めに応じることができるようにしていれば、検索の要件を満たす必要はありません。

保存から検索できる形にするまでの手順

電子取引データを受け取ってから検索できる形にするまで

電子取引データを受け取ってから検索できる形にするまで1受け取る電子メールやサイトなどで、取引情報を電磁的方式で受領または交付します2保存する電子取引データを電子保存します3改ざん防止の措置表にある措置のいずれかをとります4検索できる形にする「日付・金額・取引先」の3つの要素で検索できるようにします
図1
  1. 受領または交付したデータが、書面でやりとりしていた場合に保存が必要な書類に相当する電子取引データに当たるかを見ます。電子メール(添付ファイルによる場合を含みます)やサイトを通じた取引は、上の表のとおり電子取引に含まれます。
  2. その電子取引データを、電子保存します。
  3. 改ざん防止のための措置を、上の表のいずれかでとります。
  4. 「日付・金額・取引先」の3つの要素で検索できるようにします。たとえば次のような方法でも、検索の要件を満たすことが可能です。
    • 表計算ソフト等で索引簿を作成し、索引簿を使用して電子取引データの検索を可能とする方法です。索引簿の列は、たとえば連番・日付・金額・取引先・備考です。
    • 規則性をもったファイル名(日付・金額・取引先の順番で表記)のデータを特定のフォルダに集約することにより、取引データの検索を可能とする方法です。
    • これに加えて、日付または金額での範囲指定検索・2つの要素を組み合わせた検索ができることか、税務調査等の際に電子取引データのダウンロードの求めに応じることができることのいずれかの措置をとることが必要です。
  5. 保存データを確認するためのディスプレイやプリンタ等を備え付けます。

対応が間に合わないときの猶予措置

原則的な保存のルールのいずれかに対応していない場合でも、対応までの間は猶予措置が設けられています。次の両方を満たす場合には、電子取引データを保存しておくだけで足ります。

  • 原則的な保存ルールに従って電子取引データを保存することができなかったことについて、所轄税務署長が相当の理由があると認める場合
  • 税務調査の際に、電子取引データのダウンロードの求めと、電子取引データをプリントアウトした書面の提示・提出の求めに、それぞれ応じることができるようにしている場合

事前届出は不要です。「人手不足」「システム整備の資金不足」「システム整備が間に合わない」なども、相当の理由として認められます。

優良な電子帳簿などの優遇措置と届出の期限

税法上保存等が必要な帳簿や、領収書・請求書・決算書などの国税関係書類を、紙ではなく電子データで保存することに関する制度を、電子帳簿等保存制度といいます。電子帳簿等保存【希望者のみ】・スキャナ保存【希望者のみ】・電子取引データ保存【法人・個人事業者は対応が必要】の3つの制度に区分されています。さらに、「優良な電子帳簿」か「デジタルシームレス保存」の要件を満たしている場合は、税制上の優遇措置が受けられます。

  • 優良な電子帳簿:税法上保存が必要な帳簿につき要件を満たすものは、その帳簿に関連する過少申告があっても、過少申告加算税の割合が原則10%から5%に軽減されます。この措置を受けるには、その課税期間の初日から優良な電子帳簿として備付け・保存を行っていることが必要です。
  • デジタルシームレス保存:電子取引データ保存の要件を満たしていることが前提です。国税庁長官が定める基準に適合するシステムを使用した上で、一定の要件を満たして送受信・保存を行い、確認できるようにしている場合、その電子取引データに関連する仮装・隠蔽行為については、重加算税の10%加重の適用対象から除外されます。令和9年1月1日以後に法定申告期限が到来する国税について、適用されます。

優遇措置を受けるには、あらかじめ届出書を提出する必要があります。届出書は、適用を受ける年分(事業年度)の法定申告期限までに提出します。たとえば個人事業者が令和8年分から優良な電子帳簿(過少申告加算税の軽減)やデジタルシームレス保存(重加算税の加重措置適用除外)の優遇措置を受けたい場合は、令和9年3月15日までに届出書を提出する必要があります(2026年10月23日に公式サイトで確認)。

青色申告特別控除75万円(個人事業者)は、令和9年分以後の所得税について適用されます。「優良な電子帳簿」または「デジタルシームレス保存」のいずれかの要件を満たした上で、電子申告する必要があります。事業所得または不動産所得を生ずべき事業の帳簿書類を備付け、日々の取引を「正規の簿記の原則」に従って記録し、作成した貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添付して、提出期限までに提出することが前提です。優良な電子帳簿で青色申告特別控除65万円の適用を受けている場合は、改めて届出書を提出しなくても75万円の適用が受けられます。65万円の要件は売上の確定申告を作成コーナーで出すにあります。

75万円の適用を受ける場合は、所得税の青色申告承認申請手続きも必要です。青色申告をしようとする個人事業者は、「所得税の青色申告承認申請書」を、青色申告書による申告をしようとする年の3月15日までに提出する必要があります。その年の1月16日以後に新たに事業を開始した場合や不動産の貸付けをした場合の期限は、事業開始等の日(非居住者の場合は、事業を国内において開始した日)から2月以内です(2026年10月23日に公式サイトで確認)。

自分の場合を確かめる先

国税に関する相談の案内は、国税庁のサイトにあります。

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情報源

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