Steam Deck のタグ表示|Verified・Playable などの定義
Valve が対応の確認を行い、Verified・Playable・Unsupported・Unknown のいずれかの印が付きます。Verified が付くのは、操作・図記号・文字入力・性能・表示の条件をすべて満たしたときです。
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対応の確認で付く4つの印
Valve は、Steam Deck と Steam Machine の上でゲームを確かめ、決められた条件と突き合わせています。この確認の結果として、作品には Verified・Playable・Unsupported・Unknown の印のうち、いずれか1つが付きます。それぞれの印は次のように分かれます。
Steam Deck と Steam Machine で付く対応の印
| 印 | 意味 |
|---|---|
| Verified | すべての条件を満たしている。遊ぶ人が設定を変えなくても、ゲームのすべてを使える |
| Playable | その機器で動くが、遊ぶ人の側で手を加える必要がある場合がある |
| Unsupported | Proton か特定の部品との相性のため、その機器では動かない |
| Unknown | 対応の確認をまだ終えていない。その機器での遊び方についての情報が無い |
印は、ストアとライブラリでゲームを見るときに表示されます。Steam Deck の印と Steam Machine の印は、それぞれ別に付きます。
この確認の結果は、Steam Deck や Steam Machine でその作品を買えるかどうかには影響しません。影響するのは、どう表示されるかだけです。
Steam Deck と Steam Machine の確認の条件は多くが重なっています。操作・文字の入力・起動用の画面などが共通です。この重なりにより、開発者は目指す条件を1つにまとめられます。また、Steam Deck で Verified になった作品は、Steam Machine でも必ず Verified になります。
Verified が付く条件(操作)
Verified が付くには、次の条件をすべて満たします。ここで外れたものの多くは、Playable の印になります。
コントローラーへの対応では、Steam Deck では本体の操作系に、Steam Machine では Steam コントローラーの入力(Steam Deck とほぼ同じ入力)に対応している必要があります。初期の割り当てだけで、ゲームのすべての中身にたどり着ける必要があります。コントローラーを使えるようにするために、遊ぶ人がゲームの設定を変える必要があってはいけません。
図記号では、画面に出す図記号が、実際に使われている入力(たとえば Steam Deck・Steam コントローラー・Xbox)に合っている必要があります。使われていないマウスとキーボードの図記号を出してはいけません。初期の割り当てのまま Steam Deck や Steam コントローラーの入力を触ったとき、コントローラー以外の図記号が出てはいけません。SteamInput API を使うと、ユーザーが使っている入力の機器にかかわらず、自動で正しい図記号が表示されます。
文字の入力が要るゲーム(登場人物やセーブデータの名前を付ける場面など)では、コントローラーを使っている人のために画面上のキーボードを開く Steamworks の API を使うか、コントローラーだけでその人の言語の文字を入力できる仕組みを自分で持つ必要があります。
Verified が付く条件(性能・つながり・表示)
性能では、初期の設定のまま遊べる速さで動く必要があります。Steam Deck では800pで毎秒30フレーム、Steam Machine では1080pで毎秒30フレームです。
つながりの面では、機器のソフトウェア(たとえば特定の Linux の配布版)や部品(たとえば GPU)が対応していない、という知らせを利用者に出してはいけません。起動用の画面を持つゲームでは、その画面も、ここに挙げた条件(コントローラーでの完全な操作性など)を満たす必要があります。
表示の条件は Steam Deck だけに当たります。Steam Machine では、つなぐ画面の大きさと種類によって解像度と文字の大きさが変わるため、この確認は行われません。
解像度では、Steam Deck が対応している解像度で動く必要があります。Steam Deck 本体の解像度は1280x800です。
文字の読みやすさでは、画面から12インチ(30cm)離れたところで、画面上の文字が楽に読める必要があります。1280x800 のとき、いちばん小さい文字の高さが9ピクセルを下回ってはいけません。Steam Deck は、環境による照明も含め、テレビやモニター、キーボードを併用するなど、さまざまな状況で使われます。承認できる文字の大きさの下限は9ピクセルです。
Proton の条件
Proton は、Windows のゲームを Linux の上で動かすための互換の層です。修正版の Wine と、性能の高い描画の API の実装を組み合わせて作られています。Steam Deck と Steam Machine では、Linux 向けのビルドを持たないゲームは Proton を通して動きます。いま持っている Windows の実行ファイルとデータを、そのまま Linux の上で動かす形です。
Proton は開発が続いている途中で、ゲームがまだ完全には対応していない可能性があります。対応の確認で Proton に固有の障害や性能の問題が見つかった場合、その問題は Valve の社内の問題追跡システムに追加され、そのゲームには Unsupported の印が付きます。問題が解決したときは、Valve がゲームのチームに連絡し、レビューのチームが再び確認します。
Unsupported の印が付くゲームの問題は、ほとんどの場合2つのどちらかです。1つは、その機器がまだ対応していない中間のソフトウェアや技術に依存している場合です。たとえば、一部のチート対策の提供元と、映像や音声に使われる一部の符号化の方式は、現在対応していません。もう1つは、Proton がまだ完全に実装していない Windows の機能に依存している場合です。
Proton は、Easy Anti-Cheat や BattlEye など、一般的なチート対策の中間ソフトウェアに対応しています。Easy Anti-Cheat は組み直しなしで対応しますが、自分のビルドで対応を有効にする作業が要ります。BattlEye は、作品ごとに手作業の設定が要るため、Valve か BattlEye の技術の担当者に問い合わせる形になります。
Proton との互換性の問題が報告されている部分は、次のとおりです。これらの問題のために、一部の作品では、リリース後も Proton での完全な対応が遅れる可能性があります。
Proton での対応が遅れる可能性がある部分
| 部分 | 内容 |
|---|---|
| .NET / WPF | 起動用の画面に使われる、OS に依存する枠組みです。単体で動く技術の例として Qt があります。別の起動用の画面を作らず、その働きをゲームの画面の中に入れる形もあります |
| Media Foundation | VP9 や AV1 のような単体の符号化の方式は、帯域と記憶装置の使用量の増加を抑えます |
| チート対策 | 利用者の領域で動く部品は、通常、Wine の環境の中で動き、同程度の働きを保てます。カーネルの領域で動くものは、現在対応していません |
| 改ざん対策・DRM | 記憶装置の使用量と全体の性能に影響を及ぼす可能性があります。Wine の環境で完全に動かすまでにはいくらか時間がかかり、作品への対応にかなりの遅れが出る場合があります |
Proton での対応を自分で確かめるには Linux の環境が要ります。手元のコンピューターに Linux と Steam を入れて確かめる方法のほか、開発者キットが利用可能になった時点でキットを申し込む方法があります(キットは数に限りがあります)。
対応の確認を受ける流れ
確認の列に入る道は3つあります。以前から Steam にある作品が一定の条件に当てはまったとき、自動で列に入る道。Valve が Steam の機器の利用者にとって重要と判断した作品を、列に入れることがある道。そして、開発者が自分でアプリのランディングページの Technical Tools(テクニカルツール)の節にあるSteam Hardware Compatibility Review(Steam ハードウェア互換性レビュー)のリンクから申し込む道です。この3つめは、すべてのパートナーが使えるわけではありません。Valve は、使えるパートナーを段階的に増やしていく予定です。
確認を申し込む前に、通常のビルドの審査を終えている必要があります。発売前の作品でも申し込めます。確認を受けるブランチを指定でき、指定しない場合は既定のブランチが確認されます。
Valve は、申し込みから1週間以内に結果をパートナーに渡すことを目指しています。かかる時間は、列に並んでいる他の作品の規模や複雑さによって変わることが見込まれています。確認が終わると、ストアページやビルドの審査と同じように自動で電子メールが届きます。Steamworks のサイトでは、Steam Deck・Steam Machine・第三者の SteamOS の機器という3つの構成それぞれについて、確認の項目ごとの結果と、利用者に見える印を見られます。
結果が出たあと、開発者にはいくつかの選択肢があります。結果をそのまま公開すること。結果を受けて手を入れ、新しいビルドを公開したうえで再確認を申し込むこと。そして、結果に誤りがあると考える場合に、サイトから直接その旨を伝えることです。
何もしないままおよそ1週間が過ぎると、結果は自動で公開され、ゲームの詳細のページに「Valve が確かめた結果」として出ます。
結果の公開を、直しや最適化や自社の品質保証の作業が終わるまで遅らせることはできません。ただし、結果を受け取ったあと公開される前に、指摘された問題を直した新しいビルドを出した場合は、Valve は公開を遅らせ、新しいビルドで確認し直します。
対応の確認の列は、通常の発売の審査とは完全に別のものです。確認の状態も、最終的な印も、発売できるかどうかには影響しません。
いったん結果が公開されたあとでも、ゲームを更新したときは、サポートへの問い合わせから再確認を申し込めます。Valve の側から自動で確認をやり直すこともあります。たとえば、新しい版の Proton を出す(または出す準備をしている)とき、確認の項目を増やしたとき、利用者や開発者から確認の結果が不正確または不完全だという報告を受けたときです。
Linux 向けのビルドがある作品が、自動の判定(経験則)で確認の対象に選ばれたときは、既定ではまずそちらが確認されます。Linux 向けのビルドが条件を満たさない場合や、大きな問題が出た場合は、Windows 向けのビルドを Proton の上で確認します。Valve は、より良い結果のほうを出します。どちらで確認したかは、報告の Details(詳細)の Recommended Runtime(推奨ランタイム)の欄で分かります。
対応の確認を受けられるのは、いまのところゲームだけです。体験版・DLC・ツール・サウンドトラックなどのほかの種類には、一部の例外を除き、この確認の仕組みはありません。
Steam Deck と Steam Machine 向けに、ストアやライブラリの画像を別に用意する必要はありません。
対応の内容を自分から知らせる
対応について、遊ぶ人にもっと詳しく伝えたい場合や、これからの計画を知らせたい場合は、Steam のイベントの投稿を使えます。
手順は次のとおりです。まずコミュニティハブから新しいアナウンスを作り、対応についての詳しい内容を書きます。次にそれを公開して、その URL を写します。最後に、ストアページ編集の Basic Info(基本情報)のタブにあるSteam Hardware Compat Info(Steam ハードウェア互換性情報)の欄に、その URL を貼ります。
こうすると、Steam Deck と Steam Machine、そしてデスクトップの Steam で、そのゲームの対応の詳細の表示から、その投稿へ読者を送れます。
図記号を自動で切り替える Steam Input を含む、組み込める機能の一覧はSteam で実装が要る仕様と、あとから選べる機能にまとめています。
情報源
- Steamworks — Steam Deck and Steam Machine Compatibility Review(4つの印・条件・確認の流れ)https://partner.steamgames.com/doc/steamhardware/compat確認日 2026-10-17
- Steamworks — Steam Hardware and Proton(Proton の仕組みとチート対策の対応)https://partner.steamgames.com/doc/steamhardware/proton確認日 2026-10-17
- Steamworks — Steam Deck(開発者向けの入口)https://partner.steamgames.com/doc/steamdeck確認日 2026-09-09
- Steamworks — Getting your game ready for Steam Deck and Steam Machine(対応のための案内)https://partner.steamgames.com/doc/steamhardware/recommendations確認日 2026-09-09