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テスト・調整

Steam Deck の Verified は何を確かめて付くのか

公開 2026-09-09更新 2026-09-09Steam(Steamworks Partner Program / Steam Direct

Valve が対応の確認を行い、Verified・Playable・Unsupported・Unknown の4つのいずれかの印が付きます。Verified が付くのは、操作・図記号・文字入力・性能・表示の条件をすべて満たしたときです。

Steam Deck 対応と Verified のページの中身
  1. 対応の確認で付く4つの印
  2. Verified が付く条件(操作)
  3. Verified が付く条件(性能・つながり・表示)
  4. Proton の条件
  5. 対応の確認を受ける流れ
  6. 対応の内容を自分から知らせる
  7. このページの情報源

対応の確認で付く4つの印

Valve は、Steam Deck と Steam Machine の上でゲームを確かめ、決められた条件と突き合わせています。この確認の結果として、作品に印が付きます。

Steam Deck と Steam Machine で付く4つの対応の印

意味
Verifiedすべての条件を満たしている。遊ぶ人が設定を変えなくても、ゲームのすべてを使える
Playableその機器で動くが、遊ぶ人の側で手を加える必要がある場合がある
UnsupportedProton か特定の部品との相性のため、その機器では動かない
Unknown対応の確認をまだ終えていない。その機器での遊び方についての情報が無い
表1

印は、ストアとライブラリでゲームを見るときに表示されます。Steam Deck の印と Steam Machine の印は、それぞれ別に付きます。

この確認の結果は、Steam Deck や Steam Machine でその作品を買えるかどうかには影響しません。影響するのは、どう表示されるかだけです。

Steam Deck と Steam Machine の確認の条件は多くが重なっています。操作・文字の入力・起動用の画面などが共通です。Valve は、この重なりの効き目として、開発者が目指す条件を1つにまとめられることと、Steam Deck で Verified になった作品は Steam Machine でも必ず Verified になることを挙げています。

Verified が付く条件(操作)

Verified が付くには、次の条件をすべて満たします。ここで外れたものの多くは、Playable の印になります。

コントローラーへの対応では、Steam Deck では本体の操作系に、Steam Machine では Steam コントローラーの入力(Steam Deck とほぼ同じ入力)に対応している必要があります。初期の割り当てだけで、ゲームのすべての中身にたどり着ける必要があります。コントローラーを使えるようにするために、遊ぶ人がゲームの設定を変える必要があってはいけません。

図記号では、画面に出す図記号が、実際に使われている入力に合っている必要があります。Steam Deck・Steam コントローラー・Xbox のどれであっても同じです。使われていないマウスとキーボードの図記号を出してはいけません。初期の割り当てのまま Steam Deck や Steam コントローラーの入力を触ったとき、コントローラー以外の図記号が出てはいけません。Valve は、どの機器でも正しい図記号が自動で出るため SteamInput API を使うことを強く勧めています。

文字の入力が要るゲーム(登場人物やセーブデータの名前を付ける場面など)では、コントローラーを使っている人のために画面上のキーボードを開く Steamworks の API を使うか、コントローラーだけでその人の言語の文字を入力できる仕組みを自分で持つ必要があります。

Verified が付く条件(性能・つながり・表示)

性能では、初期の設定のまま遊べる速さで動く必要があります。Steam Deck では800pで毎秒30フレーム、Steam Machine では1080pで毎秒30フレームです。

つながりの面では、機器のソフトウェア(特定の Linux の配布版)や部品(GPU)が対応していない、という知らせを利用者に出してはいけません。起動用の画面を持つゲームでは、その画面もここに挙げた条件を満たし、コントローラーだけで操作できる必要があります。Valve は、そもそも起動用の画面をたどらないと遊べない作りにしないことを強く勧めています。

表示の条件は Steam Deck だけに当たります。Steam Machine では、つなぐ画面の大きさと種類によって解像度と文字の大きさが変わるため、この確認は行われません。

解像度では、Steam Deck が対応している解像度で動く必要があります。Valve は、できるかぎり本体の解像度である1280x800(Valve はこちらを先に挙げています)か1280x720に対応することを勧めています。

文字の読みやすさでは、画面から12インチ(30cm)離れたところで、画面上の文字が楽に読める必要があります。1280x800 のとき、いちばん小さい文字の高さが9ピクセルを下回ってはいけません。Valve は、Steam Deck がテレビ・別の画面・キーボードにつながれるなど、さまざまな明るさと形で使われることを見込み、文字の大きさと、できれば明暗の差を利用者が変えられるようにすることを勧めています。承認に必要な下限は9ピクセルですが、できるかぎり12ピクセルを目指すことも勧められています。

Proton の条件

Proton は、Windows のゲームを Linux の上で動かすための互換の層です。Wine を書き換えたものと、性能の高い描画の API の実装を組み合わせて作られています。Steam Deck と Steam Machine では、Linux 向けのビルドを持たないゲームは Proton を通して動きます。いま持っている Windows の実行ファイルとデータを、そのまま Linux の上で動かす形です。

Valve は、Proton が作りかけの仕組みであり、ゲームがまだ完全に対応していない場合もありうると書いています。対応の確認で Proton に固有の障害や性能の問題が見つかった場合、その問題は Valve の中の記録に足され、そのゲームには Unsupported の印が付きます。問題が解決すると、Valve から自動で知らせが届き、再び確認が行われます。

Unsupported の印が付く理由は、ほとんどの場合2つのどちらかだと説明されています。1つは、その機器がまだ対応していない中間のソフトウェアや技術に依存している場合です。一部のチート対策の仕組みと、映像や音声で使われる一部の符号化の方式が例として挙がっています。もう1つは、Proton がまだ完全に実装していない Windows の機能に依存している場合です。

Proton は、Easy Anti-Cheat と BattlEye という広く使われているチート対策の中間ソフトウェアに対応しています。Easy Anti-Cheat は組み直しなしで対応しますが、自分のビルドで対応を有効にする作業が要ります。BattlEye は、作品ごとに手作業の設定が要るため、Valve か BattlEye の技術の担当者に問い合わせる形になります。

Valve は、Proton での対応が遅れやすい部分として4つを挙げています。

  • .NET / WPF — 起動用の画面には、OS に依存する枠組みではなく Qt のような単体で動く技術を使うことが勧められています。そもそも別の起動用の画面を作らず、その働きをゲームの画面の中に入れることも勧められています
  • Media Foundation — 帯域と記憶装置の節約もかねて、VP9 や AV1 のような単体の符号化の方式を使うことが勧められています
  • チート対策 — 利用者の領域で動く部品を使うことが勧められています。Wine の環境の中で動かせて、同じ働きを保てるためです。カーネルの領域で動くものは、いまのところ対応しておらず、勧められていません
  • 改ざん対策・DRM — Valve は、記憶装置の使用量と全体の性能に響きうることを理由に、どの PC のプラットフォームでもこの種の仕組みを勧めていません。Wine の環境で完全に動かすまでに時間がかかり、対応までの日数が大きく延びるとしています

Proton での対応を自分で確かめるには Linux の環境が要ります。手元の機械に Linux と Steam を入れて確かめる方法と、開発者向けの機材を申し込む方法(数に限りがあります)が挙げられています。

対応の確認を受ける流れ

確認の列に入る道は3つあります。以前から Steam にある作品が一定の条件に当てはまったとき、自動で列に入る道。Valve が Steam の機器の利用者にとって重要と判断した作品を、自動で列に入れる道。そして、開発者が自分でアプリの画面の Technical Tools にある「Steam Hardware Compatibility Review」から申し込む道です。Valve は、この3つめがすべてのパートナーに開かれているわけではなく、使える人を少しずつ増やしていると書いています。

確認を申し込む前に、通常のビルドの審査を通しておく必要があります。発売前の作品でも申し込めます。確認を受けるブランチを指定でき、指定しない場合は既定のブランチが確認されます。

Valve は、列に入ってから1週間以内に結果をパートナーに渡すことを目指しているとしたうえで、その時点で列に並んでいる作品の数と複雑さによって前後すると書いています。確認が終わると、ストアページやビルドの審査と同じように自動で電子メールが届きます。Steamworks のサイトでは、Steam Deck・Steam Machine・第三者の SteamOS の機器という3つの構成それぞれについて、確認の項目ごとの結果と、利用者に見える印を見られます。

結果が出たあと、開発者には3つの選択肢があります。結果をそのまま公開すること。結果を受けて手を入れ、新しいビルドを公開したうえで再確認を申し込むこと。そして、結果に誤りがあると考える場合に、サイトから直接その旨を伝えることです。

何もしないままおよそ1週間が過ぎると、結果は自動で公開され、ゲームの詳細のページに「Valve が確かめた結果」として出ます。

Valve は、結果の公開を、直しや最適化や自社の品質保証の作業が終わるまで待つ形には対応していないと書いています。ただし、公開の前に問題を直した新しいビルドを出した場合は、公開を遅らせて新しいビルドを確認し直すとしています。

対応の確認の列は、通常の発売の審査とは完全に別のものです。確認の状態も、最終的な印も、発売できるかどうかには影響しません。

いったん結果が公開されたあとでも、ゲームを更新したときは、サポートへの問い合わせから再確認を申し込めます。Valve の側から自動で確認をやり直すこともあります。新しい版の Proton を出すとき、確認の項目を増やしたとき、そして利用者や開発者から確認の結果が正しくないという報告を受けたときが挙げられています。

Linux 向けのビルドがある作品では、まずそちらが確認されます。Linux 向けのビルドが条件を満たさない場合や、大きな問題が出た場合は、Windows 向けのビルドを Proton の上で確認します。Valve は、より良い結果のほうを出すと書いています。どちらで確認したかは、報告の「Details」の「Recommended Runtime」の欄で分かります。

対応の確認を受けられるのは、いまのところゲームだけです。DLC・ツール・サウンドトラックのようなほかの種類には、例外的な場合を除き、この確認の仕組みはありません。

Steam Deck と Steam Machine 向けに、ストアやライブラリの画像を別に用意する必要はありません。

対応の内容を自分から知らせる

対応について、遊ぶ人にもっと詳しく伝えたい場合や、これからの計画を知らせたい場合は、Steam のイベントの投稿を使えます。

手順は3つです。まずコミュニティハブから新しいアナウンスを作り、対応についての詳しい内容を書きます。次にそれを公開して、その URL を写します。最後に、ストアページ編集の Basic Info のタブにある「Steam Hardware Compat Info」の欄に、その URL を貼ります。

こうすると、Steam Deck と Steam Machine、そしてデスクトップの Steam で、そのゲームの対応の詳細の表示から、その投稿へ読者を送れます。

図記号を自動で切り替える Steam Input を含む、組み込める機能の一覧はSteam で実装が要る仕様と、あとから選べる機能にまとめています。

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