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レベル:実践

Steam の早期アクセスで Valve が定めた7つの決まりと、正式版に移すときの手順

公開 2026-09-09更新 2026-10-15Steam(Steamworks Partner Program / Steam Direct)

早期アクセスは、遊べるアルファ版かベータ版の状態にあり、いまのビルドの値段に見合い、これからも開発を続ける予定の作品のための枠です。Valve は7つの決まりを定めています。

このページの目次
  1. 早期アクセスの対象になる作品
  2. 早期アクセスではないもの
  3. Valve が定めている7つの決まり
  4. 早期アクセスの質問の欄
  5. 早期アクセス中の価格と割引
  6. 正式版に移すときの手順
  7. ストアページに出る「更新が止まっている」の注記
  8. 情報源

早期アクセスの対象になる作品

Steam の早期アクセス(Early Access)は、開発の途中のゲームを Steam で売るための枠です。買う人には、その製品が「未完成」のものだという前提が示されます。

早期アクセスは、遊べるアルファ版かベータ版の状態にあり、いま遊べるビルドの値段に見合い、発売に向けて開発を続ける予定のゲームのための場所です。

早期アクセスで出すことは、買う側になりうる人に前提を伝える助けになり、最終の発売より前に、開発の計画と目標についての情報を渡すことにもなります。

早期アクセスではないもの

早期アクセスは、開発の資金を集める手段でも、予約購入でも、Advance Access でもありません。

早期アクセスと、まぎらわしいもの

まぎらわしいもの内容
開発の資金を集める手段資金を集めるためだけに使うものではない
予約購入早期アクセスの作品は、買った時点で遊べるゲームか使えるソフトウェアを渡す必要がある。予約購入のゲームは、将来の日付に渡される
Advance Access豪華版を予約購入した人が標準版より早く遊べる、予約購入の特典。ほかのプラットフォームで「early access」と呼ばれることが多いのはこちらだが、Steam の早期アクセスとはまったく別のもの
表1

1つめは、開発の資金を集める手段ではないことです。早期アクセスは、開発の資金を集めるためだけに使うものではありません。

2つめは、予約購入ではないことです。早期アクセスは、予約購入の一形態として作られたものではなく、ゲームを Steam の利用者の前に出し、完成させながらフィードバックを集めるための仕組みです。早期アクセスの作品は、買った時点で遊べるゲームか使えるソフトウェアを渡す必要があります。予約購入のゲームは、将来の日付に渡されます。

3つめは、Advance Access とは別のものだということです。Advance Access は予約購入の特典で、豪華版を予約購入した人が、標準版を予約購入した人より早く遊べる仕組みです。Advance Access は、ほかのプラットフォームでは「early access」と呼ばれることが多いものですが、Steam の早期アクセスとはまったく別のものです。

Valve が定めている7つの決まり

早期アクセスの決まりは、次の7つです。

  1. 早期アクセスのゲームの Steam キーを配布する第三者のサイトには、Steam の早期アクセスの表示と、いまのゲームの状態についての情報を載せること。Steam キーを販売するサイトには、これらに加えて、Steam の早期アクセスの FAQ へのリンクを載せること。早期アクセスの質問票の写しも、あわせて載せることが求められます
  2. 将来の出来事について具体的な約束をしないこと。たとえば、ゲームがいつ完成するか、完成するかどうか、予定している追加が必ず行われるかを、正確に知る方法はありません。買う人に、ゲームの将来に賭けてもらうことはしないこと。買う人には、実現するかどうか分からない将来の約束ではなく、いまの状態にもとづいて買ってもらうこと
  3. 早期アクセスの作品は、Steam から買えるようにしておくこと。ほかの場所より遅れて Steam に出さないこと
  4. Steam の利用者に高く売らないこと。早期アクセスの価格は、ほかのサービスやサイトで出している価格より高くしないこと
  5. そのゲームについて話すすべての場所で、前提を正しく伝えること。コミュニティに対して隠し立てしないこと。たとえば早期アクセス中の更新でセーブファイルが使えなくなると分かっているなら、先に伝えること。Steam キーを売るすべての場所で同じことを伝えること
  6. 遊べるゲームが無い状態で早期アクセスに出さないこと。技術デモはあるが遊びの部分があまり無い段階や、コンセプトを試している途中で、プレイヤーが何をすると面白いのかがまだ決まっていない段階は、おそらく早すぎます。最低限、ゲームプレイを見せるビデオトレーラーが要ります
  7. 開発が終わっている状態で早期アクセスに出さないこと。遊びの部分がすべて決まっていて、最後の不具合の確認をしたいだけなら、早期アクセスは向きません。早期アクセスは、買う人が最終のゲームに影響を与えられる場所として用意されています

早期アクセスの質問の欄

早期アクセスにするには、ストアページの設定の Early Access のタブで印を付け、早期アクセスの質問(Early Access Q&A)に答えます。ストアページと質問の欄が Valve の審査を通ると、早期アクセスとして発売できます。すでに近日公開のページがある場合は、自分で早期アクセスに切り替えられます。その場合、発売の前にストアページの審査をもう一度受けます。

質問の欄は、次のとおりです。

早期アクセスの質問の欄と書く内容

質問の欄書く内容
なぜ早期アクセスなのか何を目標にしているか
どれくらいの期間、早期アクセスでいる見込みかできるだけ具体的に書く。目安の期間が無い場合は、その理由を書く
正式版は早期アクセス版とどう違う予定か何を足す予定か、または、どんなデータを集めたいか
いまの早期アクセス版はどんな状態かいま買って使えるものを、モード・機能・レベルなどの単位で書く
早期アクセス中と後で価格を変えるか価格を変えるかどうか
開発にコミュニティをどう関わらせる予定かフォーラムやウェブサイトなど、どこで、どれくらいの頻度でやりとりするか
表2

質問ごとの書き方は目安です。価格の欄に関しては、完成版の価格の決め方に、決まりも公式の最善の方法もありません。成功している開発者には、価格を上げた人も、最終的に価格を下げた人も多くいます。

早期アクセス中の価格と割引

早期アクセス中の価格は、ゲームの性質と、どんな行動を促したいかによって決まります。開発者の大半は、目標とする発売時の価格より低い価格から始めています。これは、その時点の内容に見合った価格を定め、内容が増えてゲームが磨かれるにつれて価格が上がっていくことを意図した形です。一方、より小さな、より熱心なファンの集まりに届けるために、発売時の目標の価格より高い価格を設定した開発者もいます。

早期アクセス中に、期限の無い割引を出すことはできません。早期アクセス中に安く売りたい場合は、基準の価格そのものを低く設定します。

値上げをすると、そこから30日は割引を出せません。早期アクセスから正式版に移るときの発売記念の割引も、この決まりの対象です。移る日の30日以内に基準の価格を上げていると、発売記念の割引を出せません。

正式版に移る前後で値上げをしつつ、V1.0 の発売を祝う割引も出したい場合の組み立てには、次のものがあります。

正式版に移るときの、値上げと記念の割引の組み立て方

組み立て順番
割引を先に出す価格をそのままにして正式版で割引を出し、そのあとで値上げをする
値上げだけをする正式版に移るときに値上げをして、割引は出さない
先に値上げをする正式版に移る日の30日より前に値上げをして、正式版で割引を出す
表3

正式版に移すときの手順

機能が出そろい、大きく変わる状態ではなくなったと考えたら、早期アクセスから正式版(Released)に移せます。これは、機能の追加や更新をやめることを意味しません。早期アクセスの表示が外れると、買う人は、その製品が安定していて、完結した体験を渡すものだと期待します。

手順は次のとおりです。

  1. 更新したビルドを上げて公開します
  2. 製品のランディングページの上部の「View Release Options」から、正式版として発売する準備をして発売します。「Release」を押すと、リリース日が更新され、ストアページから早期アクセスの表示が外れ、設定していれば発売記念の割引が当たります

正式版に移ると、ウィッシュリストに入れている人には、Steam から自動で電子メールが届きます。

いったん早期アクセスで発売した製品を、あとから取り下げて近日公開の状態に戻すことはできません。早期アクセスは、開発が続くあいだも買えて遊べる状態が続くゲームのためのものです。ビルドを一時的に試して、あとから取り下げる選択肢も残したい場合の代わりには、Steam Playtest があります。

ストアページに出る「更新が止まっている」の注記

早期アクセスのゲームで、更新と、それを知らせる「update」の種類のイベントの投稿から12か月(1年)を超えると、Steam はストアページの開発者への質問の欄のすぐ上に、しばらく更新されていないことを知らせる注記を出します。

この注記が出るのは、次のどちらかに当てはまったときです。

  • Steamworks で既定(default)のブランチにビルドが割り当てられてから12か月を超えた
  • 「update」の種類のイベント(Major Update・Regular Update・Patch Notes の3つが対象)を投稿してから12か月を超えた

早期アクセスの作品は、多くの点で、正式版の作品と同じ扱いを受けます。割引を出すこと、プロモーションで取り上げられること、ほかの利用者に自然な形で推薦されることは、早期アクセス中もできます。ただし、正式版として発売されるまでは、発売時の露出のすべては受けられません。

値上げのあとの30日を含む割引の決まりはSteam の割引はいつから出せて、次の割引まで何日あけるのかに、正式版として発売する操作はSteam の審査は何を見て、発売までに何営業日かかるのかにまとめています。

情報源

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