早期アクセスは、遊べるアルファ版かベータ版の状態にあり、いまのビルドの値段に見合い、これからも開発を続ける予定の作品のための枠です。Valve は7つの決まりを定めています。
早期アクセスの条件と規定 のページの中身
早期アクセスの対象になる作品
Steam の早期アクセス(Early Access)は、開発の途中のゲームを Steam で売るための枠です。買う人には、その製品が「未完成」のものだという前提が示されます。
Steamworks は、早期アクセスを「遊べるアルファ版かベータ版の状態にあり、いま遊べるビルドの値段に見合い、発売に向けて開発を続ける予定のゲームのための場所」と説明しています。
早期アクセスで出すことは、買う側になりうる人に前提を伝え、最終の発売より前に、開発の計画と目標についての情報を渡すことにあたる、とされています。
早期アクセスではないもの
Steamworks は、早期アクセスが3つのものではないと書いています。
1つめは、開発の資金を集める手段ではないことです。Steamworks は、資金を集めるためだけに早期アクセスを使わないよう書いたうえで、ゲームを完成させるために一定の本数を売ることを当てにしているなら、それが売れなかったときに何が起きるかをよく考えるよう求めています。
2つめは、予約購入ではないことです。早期アクセスは、ゲームを Steam の利用者の前に出し、完成させながら反応を集めるための仕組みだとされています。早期アクセスの作品は、買った時点で遊べるゲームか使えるソフトウェアを渡す必要があります。予約購入では、渡すのは将来の日付になります。
3つめは、Advance Access とは別のものだということです。Advance Access は予約購入の特典で、豪華版を予約購入した人が、標準版を予約購入した人より早く遊べる仕組みです。Steamworks は、ほかのプラットフォームで「early access」と呼ばれているのはこちらのほうで、Steam の早期アクセスとはまったく別のものだと書いています。
Valve が定めている7つの決まり
Steamworks は、早期アクセスの決まりを7つ挙げています。
- 早期アクセスのゲームの Steam キーを配る第三者のサイトでは、そのサイトに Steam の早期アクセスの表示と、いまのゲームの状態についての情報、そして Steam の早期アクセスの FAQ へのリンクを載せること。早期アクセスの質問と答えの写しも載せること
- 将来の出来事について具体的な約束をしないこと。いつ完成するか、完成するかどうか、予定している追加が必ず行われるかを言い切ることはできない、とされています。買う人には、将来の約束ではなく、いまの状態にもとづいて買ってもらうこと
- 早期アクセスの作品は、Steam から買えるようにしておくこと。ほかの場所より遅れて Steam に出さないこと
- Steam の利用者に高く売らないこと。早期アクセスの価格は、ほかのサービスやサイトで出している価格より高くしないこと
- そのゲームについて話すすべての場所で、前提を正しく伝えること。たとえば早期アクセス中の更新でセーブデータが読めなくなると分かっているなら、先に伝えること。Steam キーを売るすべての場所で同じことを伝えること
- 遊べるゲームが無い状態で早期アクセスに出さないこと。技術の実演はあるが遊びの部分がまだ無い段階や、何が面白いのかをまだ探している段階では早すぎる、とされています。少なくとも、ゲームプレイを見せる映像が要ります
- 開発が終わっている状態で早期アクセスに出さないこと。遊びの部分がすべて決まっていて、最後の不具合の確認をしたいだけなら、早期アクセスは合わないとされています。早期アクセスは、買う人が最終のゲームに影響を与えられる場所として用意されている、と説明されています
早期アクセスの質問の欄
早期アクセスにするには、ストアページの設定の Early Access のタブで印を付け、早期アクセスの質問(Early Access Q&A)に答えます。ストアページと質問の欄が Valve の審査を通ると、早期アクセスとして発売できます。すでに近日公開のページがある場合は、自分で早期アクセスに切り替えられます。その場合、発売の前にストアページの審査をもう一度受けます。
質問の欄は5つあります。
- なぜ早期アクセスなのか — 何を目標にしているか
- どれくらいの期間、早期アクセスでいる見込みか — 目安の期間が無い場合は、その理由を書く
- 正式版は早期アクセス版とどう違う予定か — 何を足す予定か、どんなデータを集めたいか
- いまの早期アクセス版はどんな状態か — いま買って使えるものを、遊び方・機能・面などの単位で書く
- 早期アクセス中と後で価格を変えるか — 変える場合の考え方
- 開発にコミュニティをどう関わらせる予定か — どこで、どれくらいの頻度でやりとりするか
Steamworks は、この欄について、できるだけ具体的に、買う人に対して包み隠さず書くよう案内しています。
早期アクセス中の価格と割引
Steamworks は、早期アクセス中の価格の決め方に唯一の正解は無いとしたうえで、目標とする発売時の価格より低い価格から始めた開発者が大半であることと、逆に、より少ない熱心な人に届けるために高い価格を設定した開発者もいることを挙げています。
早期アクセス中に、期限の無い割引を出すことはできません。早期アクセス中に安く売りたい場合は、基準の価格そのものを低く設定します。
値上げをすると、そこから30日は割引を出せません。早期アクセスから正式版に移るときの発売記念の割引も、この決まりの対象です。移る日の30日以内に基準の価格を上げていると、発売記念の割引を出せません。
Steamworks は、正式版に移る前後で値上げをしつつ記念の割引も出したい場合として、3つの組み立てを挙げています。価格をそのままにして正式版で割引を出し、そのあとで値上げをする形。正式版に移るときに値上げをして割引は出さない形。そして、正式版に移る30日以上前に値上げをして、正式版で割引を出す形です。
正式版に移すときの手順
機能が出そろい、大きく変わる状態を脱したと判断したら、早期アクセスから正式版に移せます。Steamworks は、これは機能の追加や更新をやめることを意味しないとしたうえで、早期アクセスの印が外れると、買う人はその製品が安定していて完結した体験を渡すものだと考える、と書いています。
手順は3つです。
- 更新したビルドを上げて公開します
- 製品の画面の上部の「View Release Options」から、正式版として発売する準備をして発売します。「Release」を押すと、リリース日が更新され、ストアページから早期アクセスの表示が外れ、設定していれば発売記念の割引が当たります
- コミュニティハブにアナウンスを投稿して、早期アクセスから正式版になったことを知らせます(ウィッシュリストに入れている人には、Steam から自動で電子メールが届きます)
いったん早期アクセスで発売した製品を、あとから取り下げて近日公開の状態に戻すことはできません。Steamworks は、取り下げられる形で試したい場合は Steam Playtest のほうが合うとしています。
ストアページに出る「更新が止まっている」の注記
早期アクセスのゲームで、更新と、それを知らせる「update」の種類のイベントの投稿から12か月(1年)を超えると、Steam はストアページの開発者への質問の欄のすぐ上に、しばらく更新されていないことを知らせる注記を出します。
この注記が出るのは、次のどちらかに当てはまったときです。
- Steamworks で既定(default)のブランチにビルドが割り当てられてから12か月を超えた
- 「update」の種類のイベント(Major Update・Regular Update・Patch Notes の3つが対象)を投稿してから12か月を超えた
早期アクセスの作品も、割引を出すこと、掲載の枠に出ること、ほかの利用者に差し出されることは、正式版の作品と同じようにできます。ただし、発売時の露出は正式版と同じ量にはなりません。
値上げのあとの30日を含む割引の決まりはSteam の割引はいつから出せて、次の割引まで何日あけるのかに、正式版として発売する操作はSteam の審査は何を見て、発売までに何営業日かかるのかにまとめています。
このページの情報源
- Steamworks — Early Access(対象・7つの決まり・質問の欄・価格・正式版への移行)https://partner.steamgames.com/doc/store/earlyaccess確認日 2026-09-09
- Steamworks — Release Options(早期アクセスとしての発売)https://partner.steamgames.com/doc/store/types確認日 2026-09-09
- Steamworks — Review Process(早期アクセスのストアページの審査)https://partner.steamgames.com/doc/store/review_process確認日 2026-09-09
- Steamworks — Discounting(値上げのあとの30日)https://partner.steamgames.com/doc/marketing/discounts確認日 2026-09-09