ink(inkle)とは|物語を書いてゲームに組み込む無料の言語
ink(inkle) は、分岐する物語をテキストで書ける、ゲーム向けのナラティブ・スクリプティング言語です。無料・オープンソースで公開されていて、公式のUnity統合が提供されています。
- 分類
- 文章・翻訳・ローカライズ
- 日本語対応
- 日本語非対応
- 費用
- 無料・オープンソース
- 公式サイト
- https://www.inklestudios.com/ink/確認日 2026-09-05
ink(inkle)の概要
ink は、ゲーム開発スタジオinkleが作った、ゲーム向けのナラティブ・スクリプティング言語(物語の分岐を書くための専用の言語)です。文章がまず先にあり、コードやロジックはその中に差し込む形の書き方(マークアップ)の言語です。inkle 自身のゲームでは、数百万語規模の分岐する物語を ink で書いてきました。
ink(inkle)の特徴
ink では、選択肢によって分岐する物語を書けます。公式の編集アプリ「Inky」を使うと、書きながらその場で物語を再生して確認でき、JSON形式やWebページへの書き出しもできます。ink は、ゲームエンジンに差し込むためのミドルウェアとして構想されたナラティブエンジンです。
inklewriter は、基本的な対話型の物語を書くためのオンラインのツールで、ink とは別のツールです。ink は主にプロのゲーム開発に向けて設計されたナラティブ・スクリプティング言語で、選択肢型のインタラクティブ・フィクションを書いて共有する用途にも使えます。inklewriter で書いた物語を ink に変換するオンラインのツールがあります。
ink(inkle)を Unity で使う
公式の Unity 統合プラグイン(ink-unity-integration)が inkle から公開されています。.ink ファイルは Unity の ScriptedImporter によって、作成・編集のたびに(そのファイルが INCLUDE するファイルを作成・編集したときも)自動で実行できる物語にコンパイルされます。別のコンパイルの手順も、管理する .json ファイルもありません。コンパイル済みの物語は取り込まれた InkFile アセットの中に入り、inkFile.storyJson から読み出して Ink.Runtime.Story に渡す形です。
Unity への入れ方は次のとおりです。
| 入れ方 | 内容 |
|---|---|
| Package Manager(git の URL) | 最新の版を入れる方法 |
| OpenUPM | 新しい版が出たときに Package Manager が知らせる |
| .UnityPackage の配布ファイル | ソースを編集したい場合か、git が入っていない場合 |
| GitHub のリポジトリ | ソースから作業するか、ソースに貢献する場合 |
| Unity Asset Store | .UnityPackage が置かれている。この版は更新がまれ |
エディタ内には Ink Player Window(Window > Ink Player)が加わり、物語をエディタの窓の中で再生しながら、変数の書き換え、関数の試し、性能の計測、状態の保存と読み込み、移動(divert)ができます。ink ファイルを選ぶと、コンパイルのエラー・警告・TODO と、INCLUDE の階層(どのファイルを含み、どのファイルに含まれているか)が表示されます。
対応する Unity の版は、Ink for Unity 2.0 が Unity 2022.3 LTS 以上です。Linux 版の Unity エディタにも対応しています。C# の API は、物語を進める・選択する・knot(結び目)へ移動する・保存と読み込みを行うといった操作を扱い、ink 本体のリポジトリに説明が置かれています。
ink のコンパイラは実行時のライブラリと同じ assembly に同梱されるため、ビルドにも入ります。WebGL(ブラウザで3Dグラフィックを描画する標準の仕組み)のビルドの大きさが問題で、実行時に ink をコンパイルしないときは、コンパイラ(InkLibs/InkCompiler)をエディタ専用の assembly definition に分けると、ビルドから外せます。その場合は、エディタの assembly から新しく分けた assembly を参照させることも要ります。実行時に ink をコンパイルする必要があるときは、同梱されたコンパイラをそのまま使えます。
ink(inkle)を Unreal Engine で使う
Unreal Engine 向けには、The Chinese Room が作った「Inkpot」(Unreal Engine の中で ink を組み込むための入れ物)があります。
ink(inkle)の費用とライセンス
ink・Inky(編集アプリ)・ink-unity統合プラグインは、いずれも無料で、MIT(ソフトウェアのすべての複製か重要な部分に著作権表示と許諾表示を含めることを条件に、使用・複製・改変・再配布・サブライセンス・販売などを認める条件)のもとで公開されています。
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| ink 本体 | 無料 |
| Inky(編集アプリ) | 無料 |
| ink-unity統合プラグイン | 無料 |
Inky は、公式サイトから Mac・Windows・Linux 向けにダウンロードできます。
- ink(inkle) を手に入れるhttps://www.inklestudios.com/ink/
情報源
- inkle — ink 公式サイト(A narrative scripting language for games)https://www.inklestudios.com/ink/確認日 2026-10-17
- inkle — ink-unity-integration(公式リポジトリ:入れ方・機能・対応する Unity の版)https://github.com/inkle/ink-unity-integration確認日 2026-10-17
- inkle — Inky(公式リポジトリ:編集アプリの機能・対応する OS)https://github.com/inkle/inky確認日 2026-10-17
- inkle — ink(公式リポジトリ:言語と各部品の説明・ライセンス)https://github.com/inkle/ink確認日 2026-10-17